就活のエントリーシート(ES)とは、企業との最初の接点であり、自己PRや志望動機を記入する大切な書類。
採用担当者はエントリーシートを参考にしながら就活生を選考するため、書き方によって結果は大きく変わります。
文章作成のスキルはエントリーシートや履歴書だけではなく、社会人になってからも通用する必修のスキルです。
この記事では採用担当者の心に響く自己PRや志望動機の書き方、気をつけたいポイントを例文付きで解説します。
「書くことが思いつかない」「志望動機がまとまらない」という就活生の悩みが一気に解消されますので、ぜひご覧ください。
書き方のコツを掴んで書類が書けるようになると、あなたの就活は大きく前進します。
自己分析や業界・企業分析を深く落とし込み、空白のないエントリーシートを完成させましょう。
就活のエントリーシート(ES)とは?履歴書との違いは?
就活のエントリーシート(ES)とは、自己PRや志望動機、学生時代に力を入れて取り組んだこと(ガクチカ)などを記入した書類です。
書類には自分がどんな人物なのかを企業に伝える役割があり、採用担当者は就活生を選考するための参考にします。
就活のエントリーシートは、新卒採用を行う企業全体のおよそ9割が導入しています。
就活生にとっては自分をアピールする最初の場であり、対策が必須なことは間違いありません。
エントリーシートは、企業からフォーマットや設問、文字数が指定されることが多いので内容に沿った書き方が必要です。
基本的に、採用担当者はエントリーシート(ES)の中で以下の3点に注目しています。
- 自己分析力があり自分をうまくPRできているか
- 業界や企業への理解度は高いか
- 向上心を持って仕事に打ち込めるか
繰り返しになりますが、エントリーシートは就活生を企業選考するための重要な書類です。
文章で物事を正確に伝えることで、あんたの魅力が伝わるかどうかが決まります。
エントリーシートの作成を通じて文章力をどんどん磨き、自分の強みを伝えられる就活生になりましょう。
履歴書との違いは?
履歴書は学歴や連絡先など、応募者のプロフィール(個人情報)を記入した書類です。
フォーマットや記入事項はある程度決まっており、大学構内で販売していることもあります。
企業入社後は、個人情報が記入された書類として大切に保管されます。
履歴書は公的書類に該当するので、内容に虚偽があると受理されなかったり不採用になったりするので注意しましょう。
履歴書にも自己PRや志望動機の記入欄があり、エントリーシートと内容が重複することが想定されます。
その場合、エントリーシートの自己PRや志望動機にエピソードを添えて具体的に記入し、履歴書には要約して書くのがポイント。
全く同じ内容にならないように注意し、積極的に企業に自分のことを売り込みましょう。
文章作成前にエントリーシートの基本情報をチェック
就活のエントリーシート(ES)を作成する前に基本の書き方をチェックしておきましょう。
【就活のエントリーシート(ES)の基本の書き方】 | 【気を付けるポイント】 |
---|---|
一人称は男女問わず「私」を使う | 「僕」や「自分」はNG |
「です」「ます」調で統一する | 「なので」「でも」など話し言葉を使わない |
黒のボールペンか万年筆で記入する | ボールペンの太さは0.5が見やすくておすすめ |
消せるボールペンや修正テープは使用不可 | 修正テープは書類の改ざんが疑われたり消えたりする可能性がある |
印鑑は擦れたり滲んだりするので最初に押印する | 最初に押印することでトラブルを予防できる |
ゼミやインターン、バイトなど略し言葉を使わない | ゼミナールやインターンシップ、アルバイトなど正式名称で記入 |
ふりがなは平仮名、フリガナは片仮名で記入する | 指定された書き方に従う |
下書き時に誤字脱字や文章のねじれがないかをチェック | 日を改めてチェックすると誤字脱字に気づきやすい |
必ず下書きをしてから清書する | 下書きをすることでミスを減らせる |
記入日の日付は提出日とする | 西暦や和暦は提出する書類全てで統一する |
清書後はコピーをとっておく | 面接で聞かれる自己PRや志望動機を忘れないため |
就活のエントリーシート(ES)作成時に特に気をつけたいポイントは「です」「ます」調での統一です。
同じ文末が3回連続すると幼稚な印象を受けるため「でした」「のです」など、文末表現に変化を加えることが大切です。
下書きのチェックは、家族や友人、キャリアアドバイザーなど第三者にお願いするのがいいでしょう。
自分では気づかなかった言い回しややり方を提案してもらえることがあるからです。
自己PRや志望動機を納得のできる形で提出し、企業内定へ大きく前進してください。
【実践編】就活のエントリーシート(ES)の書き方や注意したいポイント
就活のエントリーシート(ES)の設問は主に以下の4つが存在します。
- 自己PR
- 志望動機
- 学生時代に力を入れて取り組んだこと(ガクチカ)
- 長所・短所
各設問に対してわかりやすく回答できる文章表現が「PREP法」です。
P:Point | 結論 |
---|---|
R:Reason | 理由 |
E:Example | 具体例 |
P:Point | 再度結論で締める |
「結論、理由、具体例、結論」という流れで話を進めることで、相手はスーッと話が頭の中に入ってきます。
自動車メーカーで営業職を志望する就活生を例にして、以下の流れで作成します。
- 結論:私は子供の頃から車が好きで、車の販売を通じて地域の人々に寄り添うお仕事がしたいと思い御社を志望しました。
- 理由:安心で快適な走行が楽しめる車種をラインナップし、モノづくりに対する考え方が私に合っていると感じました。
- 具体例:大学では野球クラブを通じて学んだ協調性から、積極的にコミュニケーションを取れることが私の強みです。チーム内の結束力が上がり意欲的に練習に取り組んだ結果、都大会で優勝するという大きな目標を達成できました。
- 結論:このような経験から、お客様のことを第一に考え、一人一人に合ったお車を提案できると考えています。
エントリーシート(ES)の書き方の注意点は、アピールポイントを絞ること。
内容を詰め込みすぎると、伝えたいことがぼやけて印象に残らない結果に終わってしまいます。
PREP法を身につければ、会社でのメール作成や上司への報告、商談などさまざまなシーンで応用できます。
日頃から反復練習を重ね、採用担当者の心に響くエントリーシート(ES)の作成を目指しましょう。
書き方でよくある質問と回答
エントリーシート(ES)の書き方でよくある質問と回答を5つまとめました。
目を通して傾向を対策し、他の就活生の一歩先を進みましょう。
Q1.履歴書だけの提出を求められたら?
企業によっては、エントリーシート(ES)が不要で履歴書だけの提出を求められることも。
その場合、履歴書の自己PRや志望動機の欄でしっかりと個性や強みをアピールしましょう。
Q2.手書きのエントリーシートを求められたら?
webESやパソコンで作成しPDF化したESが一般的ですが、手書きのエントリーシートを求められるときがあります。
当たり前のことですが、企業は文字の上手下手で選考をしないので安心してください。
行間の使い方や誤字脱字に気をつけながら、丁寧な記入を心がけると問題ありません。
Q3.訂正箇所が多い状態で提出してもいい?
訂正が目立つエントリーシート(ES)は、見にくいうえ「書類作成が苦手なのでは?」とネガティブな印象を与えることも。
間違えた箇所は二重線を引いた上に捺印して訂正しますが、読みにくいと感じたら最初から書き直すのも手です。
Q4.御社と貴社の違いは?
「御社」は書き言葉「貴社」は話し言葉を意味します。
就活のエントリーシート(ES)に記入するときは「御社」が正解です。
Q5.平凡な大学生なのでエピソードがないのですが?
大多数の就活生がそうですが、企業側は特別なエピソードを求めていません。
エントリーシート(ES)では、目標に対してどう取り組みどう改善してきたかをアピールしましょう。
まとめ〜ESを活用して自分の強みを企業にアピールしよう〜
就活生にとってエントリーシート(ES)は自分の強みや、企業に入社した際にどう貢献できるかをアピールする大切な書類です。
エントリーシート(ES)を隙間なく埋めるためには、自己分析力や業界・企業に対する理解力が必要不可欠。
決められたフォーマットや文字数で作成する必要があり、正確に内容を伝える文章力が求められます。
指定された文字数に対して文章を書くことは、日頃から練習していないと対処が難しいのが現状です。
どこを削ってどこをつけ足すかは、就活を通して上達していくものです。
早めにエントリーシート(ES)対策を進めることで、締切間近でも焦らず余裕を持って提出できます。
志望する業界や企業で働けるように、基本の書き方を抑えてPREP法をぜひマスターしましょう。
就活の悩みは就職エージェントに相談を!
就活のエントリーシート(ES)の目的や書き方のポイントは分かりましたか?
初めての就活で「自己PRを書く内容がない」「志望動機がまとまらない」などの悩みが多く聞かれます。
就活において、エントリーシート(ES)は自分の個性や人柄、企業への熱意を伝える大切な機会です。
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