就活を進めるうえで避けて通れないのが「面接」による選考です。
この記事では、企業が就活生に対して面接を行う目的と、就活面接でよくある質問例をまとめています。
面接対策として活用したい会社説明会・座談会の概要や質問例も紹介しているので、面接を控えている就活生の方はぜひ参考にしてみてください。
企業が就活生に対して面接を行う目的
まずは、企業が就活生に対して面接を実施する目的・意図について詳しく見ていきましょう。
企業と就活生のミスマッチを防ぐ
企業は面接でのやり取りを通して、就活生とのマッチ度を確認しています。
就活生を採用したあとで、実は企業の風土や仕事内容と適性がなかったということになれば、早期の退職に繋がる可能性が高いからです。
早期退職されると、入社から退職までの人件費や社員研修等のコストが無駄になる他、新たな人材を募集するコストもかかるため、企業としてはなるべくミスマッチを防ぎたいと考えます。
就活生としても、一度入社までこぎ着けた企業を早期退職して、再度別の企業を探し直すとなれば大きな負担がかかるため、面接によるマッチ度の確認は双方にとってメリットがあると言えるでしょう。
就活生のスキル・能力を確認する
多くの企業では、就活生の履歴書やES(エントリーシート)を確認したうえで面接の案内を行っています。
そのため、面接選考に進んだ就活生は、ある程度企業の求める人物像に近い人材だと考えて良いでしょう。
面接では、履歴書やES(エントリーシート)の内容を掘り下げることで、整合性がとれているかどうかを確認したり、より企業の求める人物像に近い就活生を絞り込んだりしています。
就活生の意欲・モチベーションを確認する
面接の場で直接的にやり取りする中で、就活生の意欲やコミュニケーション能力等もチェックされています。
業界や企業に関する話題を掘り下げられることも多いため、しっかりと情報収集を行っておくことが大切です。
また面接の後半で「何か質問はありますか?」と逆質問を求められるケースもよくあります。
ここで「特にありません」と答えてしまうと、企業への志望度が低いと判断される可能性があるため、事前に3つ~5つ程度の質問を用意しておくようにしましょう。
就活面接でよく聞かれる質問例と回答のコツ
続いて、就活面接の場で聞かれることの多い質問と、質問への答え方について解説していきます。
学生時代の経験に関する質問例
就活面接での質問事項として多いのが、学生時代に頑張ったことや挫折した経験等を聞かれるパターンです。
- 学生時代に頑張ってきたことは何ですか?
- 失敗の体験や悔しかった出来事を教えてください
- サークルやクラブに所属して活動していましたか?
- アルバイト経験があれば内容を教えてください
学生時代の経験から自己PRに繋げる際、他の就活生と差別化するために「全国優勝」等のきらびやかな実績や、ビジネス受けしそうなテーマを選ぶ学生も少なくありません。
しかし企業が知りたいのは取り組みの過程や熱量の部分であり、取り組みそのものの種類ではない点に注意が必要です。
これらの質問には、就活生の問題解決能力や積極性を見極めようとする意図があるため、活動内容そのものは端的にまとめ、活動を通して得たこと・学んだこと等を盛り込むようにしましょう。
企業・業界への志望動機に関する質問例
志望動機を確認する質問は、業界や職種を問わずどの企業でも必ず聞かれます。
- 当社を選んだ理由を教えてください
- 当社の強み・弱みはどのような部分だと思いますか?
- 就活の軸を教えてください。
これらの質問では、就活生が企業のことをどの程度研究しているのか、また自身のスキルや強みを正しく理解できているのかといった点がチェックされています。
志望動機に関する質問は内容を掘り下げられる場合も多いため、応募企業が提供する商品やサービス、業界内でのポジションといった情報を事前に収集しておくことが求められるでしょう。
働き方・将来のビジョンに関する質問例
志望動機から掘り下げる形で、入社後の働き方や将来のビジョン等を質問されることがあります。
- 当社でのキャリアプランを教えてください
- 5年後・10年後の自分は何をしていると思いますか?(何をしていたいですか?)
- 当社での仕事を通じてどのように成長したいですか?
- 将来的に実現したい夢や目標はありますか?
これらの質問には、就活生の仕事に対する考え方や入社意欲等を確認したり、企業との適性があるかどうかを見極めたりする意図があります。
志望動機やキャリアプランは他の就活生と内容が重なりやすい部分でもあるため、自身の経験や価値観に基づくエピソードを盛り込んで差別化できるようにすると良いでしょう。
選考の通過率を上げる?座談会の概要と質問例
就活面接で落ちてしまう場合は、企業研究や情報収集が不十分であったり、コミュニケーション能力が不足していたりすることが原因として考えられます。
質問にうまく答えられない・逆質問が浮かばないとお悩みの方は、企業が実施する「会社説明会」や「座談会」に参加してみると良いでしょう。
ここからは、会社説明会・座談会の概要と、座談会の場でよく出る質問一覧を紹介していきます。
会社説明会・座談会の概要
会社説明会・座談会の概要はそれぞれ以下の通りです。
会社説明会 | 企業が自社の取り組みを広く知ってもらうために開催する説明会のことです。企業理念や事業内容、仕事内容を確認できる他、先輩社員が仕事を紹介するケース等もあります。 |
---|---|
座談会 | 先輩社員とコミュニケーションをとれる機会のことです。面接や説明会と比較してカジュアルな雰囲気でやり取りできる場合が多く、企業で働く社員の“リアルな声”を聞くことができます。 |
座談会に参加するメリット
会社説明会や座談会への参加は任意となっている場合がほとんどですが、参加しておくことで以下のようなメリットが期待できます。
- 実際の業務・仕事内容について深く知ることができる
- 若手の先輩社員から話を聞くことで、実際に入社したときのイメージが湧きやすい
- 志望動機や就活の軸を考えるときの参考になる
- 採用・人事担当者に覚えてもらえる可能性がある
- 質問したりコミュニケーションをとったりする練習ができる 等
座談会自体は直接的な選考ではないものの、座談会での印象が採用を左右する可能性もゼロではありません。
他の就活生の質問内容やアピールポイントを参考にできる良い機会でもあるので、タイミングがあればぜひ参加してみましょう。
座談会での質問例をチェック
会社説明会や座談会は企業のことをより深く知るチャンスです。
ここでは、実際に座談会等でよく出される質問例を紹介するので、参加するときの参考にしてみてください。
事業や仕事内容に関する質問例
- 具体的な業務内容を教えてください
- 1日の業務の流れを教えてください
- 残業や転勤等はありますか?
- 日々の業務でどのようなことを意識していますか?
仕事のやりがいやモチベーションを感じる点を教えてください
事業や仕事内容に関する質問を行うことで、入社後の働き方をより具体的にイメージできるようになるでしょう。
会社の雰囲気や社風に関する質問例
- 他の部署・部門間でのコミュニケーションはありますか?
- 上司や先輩社員との関係性を教えてください
- 女性でも働きやすい環境が整備されていると感じますか?
- 在宅で仕事をする機会はありますか?
働き方・過ごし方の理想が明確にある場合は、社内の上下関係や雰囲気を確認しておくのがおすすめです。
求められる人物像に関する質問例
- 社内で活躍されているのはどのような方ですか?
- 入社後に必要となるスキルはありますか?
- 求人情報に記載されていた「信頼できる人」とは、具体的にどのような人材を指すと考えていますか?
求められる人物像については、就活生の方が最も知りたい内容の1つと言えるでしょう。
単刀直入に要件を質問するのも1つですし、現在活躍している社員のエピソードを質問するのもおすすめです。
まとめ
- 就活面接は企業とのミスマッチ防止や履歴書・ES(エントリーシート)の内容確認のために行われる
- 就活面接では志望動機や学生時代の経験、入社後のビジョン等を質問されるケースが多い
- 面接に自信がない場合は、会社説明会や座談会でやり取りを重ねるのがおすすめ
就活面接では様々な質問を受けることになりますが、質問から見極めようとしていること・確認したいこと等は基本的にどの企業でも同じだと言えるでしょう。
まずは会社説明会や座談会に参加して就活における“軸”を定め、どのような質問がきても一貫性のある回答ができるよう繰り返し練習することが大切です。