「就活で何社もの企業に落ちることは一般的なのか?」「なぜ落ちるのだろう?」と悩んでいる就活生も多いのではないでしょうか。
就活の過程で何度も企業から不採用の通知を受けると不安ですよね。
就活で何社も落ちる理由は、さまざまな要素が絡み合っているのです。しかし、適切な対策を講じることで落ちる回数を減らせます。
この記事では、就活で何社も落ちると悩みを抱える学生に向けて、平均的な通過率と不合格の原因を解説します。
最後まで読むことで、次の面接や選考に向けて自信が持てるので、ぜひ参考にしてください。
就活では平均何社落ちるのか?
「キャリタス就活 2023」の調べによると、エントリーシートを提出して本エントリーした平均は15.2社で、そのうち内定をもらった平均は2.5社です。
ということは、平均で12.7社は落ちている計算になります。
つまり、ほとんどの人が10社程度は落ちているので、あまり気にする必要はありません。
では、理系と文系では違いがあるのか気になりますよね。詳しく見ていきましょう。
理系の場合
理系就活生は男性より女性のほうがエントリー数が多く、結果として男性は8.6社、女性が10.6社から不採用通知を受け取っています。
性別 | エントリー数(ES提出) | 内定数 |
---|---|---|
男性 | 11.1社 | 2.5社 |
女性 | 13.1社 | 2.5社 |
文系の場合
文系就活生は理系と異なり、男性のエントリー数が女性を上回っています。
また、理系は教授とつながりのある企業に「学校推薦」や「教授推薦」で就職する就活生が多いのも特徴です。そのため、文系のほうが理系よりもエントリー数が多くなります。
文系は男性が15.6社、女性が13.5社から不採用という結果です。
性別 | エントリー数(ES提出) | 内定数 |
---|---|---|
男性 | 18.2社 | 2.6社 |
女性 | 16.1社 | 2.6社 |
就活の選考段階別の平均通過率と落ちないための対策
大手企業などの人気企業になれば応募者が増えるため、通過率はさらに下がります。
不合格の原因としては、志望動機や強みがうまく伝えられていないことや、企業研究の不足です。
書類選考ではエントリーシートの内容が重要な役割を果たすため「その企業でなくてはならない理由」を明確にしましょう。
Webテスト
書類選考に通過すると、次はWebテスト(適性検査・筆記試験)が行われますが、Webテストでの通過率は平均40%です。
試験で得点が取れなければ通過できる可能性は低くなります。企業によって基準は異なりますが、大手では得点率70%以上が必要です。
とは言え、Webテストの結果のみで採用判断しているわけではありません。
ESの内容も含めて判断されることが多いため、しっかり両方の対策をおこないましょう。
まずは、自分がエントリーする企業が使っているWebテストを調べ、参考書や問題集を購入して対策することをおすすめします。
グループディスカッション
企業によっては、Webテスト後にグループディスカッションが行われることがあります。
グループディスカッションでの採用基準は企業によって異なりますが、協調性やリーダーシップなどが評価されることが多い傾向です。
対策としては経験と場慣れしかありません。グループディスカッションが経験できるセミナーや、インターンシップなどに積極的に参加して経験を積みましょう。
1次面接
1次面接の通過率は平均30%です。不合格の原因としては、自己アピールや長所・短所などの質問に対して適切な回答ができていないことが挙げられます。
また、身だしなみやマナーができていないことが原因の場合も少なくありません。
1次面接では自己PRやガクチカなどを質問されるケースが多いため、自分の強みや大学時代の経験などをしっかり答えられるようにまとめておくことをおすすめします。
1次面接ではあなたの人柄やコミュニケーション能力がみられていることを覚えておきましょう。
2次面接
2次面接の通過率は平均50%です。2次面接では人事担当や現場責任者クラスの面接になることも多く、企業分析ができているかや、志望度の高さを見られる傾向があります。
そのため、徹底的な企業研究はもちろん、志望動機と強みを結びつけて入社意欲を伝えるなど、説得力のある説明ができるよう練習しておくことが必要です。
一般的に、2次面接ではあなたと企業のマッチ度が判断されます。
最終面接
いよいよ最終段階ですが、ここでの通過率は平均50%です。
「最終面接まで進めたら、ほぼ採用される」と思っている人もいますが、2人に1人しか内定を獲得できないのです。
ほとんどの場合、社長や役員との面接になるため「活躍してくれそうな人材かどうか」を判断されることが一般的です。
そのため「自分が入社したらどのように貢献できるのか」をアピールしなければなりません。
また、入社の意思確認をされることも多く「当社は第1志望ですか」と質問されることもあります。この質問が出たら「はい、第一志望です」と即答しましょう。
落ちるのを防ぐ目的で何社もの選考を受けるメリット・デメリット
解説してきたように、就活は「落ちるのが当たり前」なので、何社も受けたほうがよいと思いがちです。
しかし、受けすぎるデメリットも考えて、無理のないエントリー数を決めることをおすすめします。
最後に、何社も受けるメリットとデメリットを紹介するので、エントリー数を決める参考にしてください。
【メリット】気持ちの切り替えができる
就活で何社もの企業に応募することの最大のメリットは、落ちたときの安心感です。
他にも受けられる企業があるため、ひとつの不合格通知に落ち込まず、次の選考に向けて気持ちを切り替えやすくなります。
少なすぎる場合にありがちな「絶対に失敗はできない」というプレッシャーを軽減できることは大きなメリットです。
【メリット】面接の経験が積める
何社も受ければ、それだけ面接の経験を積めることもメリットです。
緊張感の中での面接に慣れることで自信がつきます。また、さまざまな企業の選考形式や質問パターンに触れることで質問の傾向がわかってくるため、よく質問される項目に対して深掘りした対策が可能です。
【メリット】企業の比較ができる
同じ業界でも企業によって仕事内容や環境は異なり、企業情報からは読み取れない部分も多く、ミスマッチになることも少なくありません。
しかし、複数の企業の選考を経験すれば、それぞれの企業の特徴や文化、福利厚生などを比較できます。
そのため、自分の希望やキャリア目標にあった企業の見極めができ、ミスマッチを防ぐことにもなるのです。
【デメリット】スケジュール管理が難しい
何社も企業の選考を受けるためにはスケジュール管理が重要です。
そのため、面接や試験の日程調整、移動時間の確保など細かな調整が必要となります。
場合によっては、面接の日程が重なり辞退せざるを得ないことを想定し、優先順位をつけておくことが必要です。
自分で管理するのが苦手という人は、就活エージェントのサービスを利用してサポートを受けることをおすすめします。
【デメリット】企業研究に時間がかかる
複数の企業に応募すれば、応募した企業の数だけ研究時間が必要です。
一方で、応募企業が増えるほど1社に割ける時間は少なくなるので、企業研究が中途半端になる可能性があります。
どんなに多くの企業を受けても、企業研究が甘いと合格できません。
そのため、1社に対して十分な研究時間が取れる範囲で、複数の企業に応募するようにしてください。
まとめ
解説してきたように文系・理系や受ける業種にもよりますが、就活では平均すると12.7社に落ちるのです。
仮に失敗が続いたとしても「また次の企業があるからいいか」くらいの気持ちで次のチャンスに挑みましょう。
もちろん、応募数を増やせば内定獲得のチャンスも増えます。しかし、応募しすぎると企業研究に割ける時間が少なくなり、十分な対策ができません。
したがって、応募する企業を増やすときは、無理のないスケジュール調整が重要です。
場合によっては、就活エージェントの利用なども検討し、できるだけ多くの企業に応募して内定を獲得しましょう。