就活を進める中で企業と電話でやり取りをする機会は意外と多いものです。
しかし、電車での移動中などで電話に出れなかったケースも少なくありません。企業からの電話に出れなかった場合、面接などの合否に影響してくるのか気になる人は多いでしょう。また、電話を折り返すときのマナーも気になりますよね。
新卒の就活生を対象に求人紹介を行なっている「JOBマッチ」を担当する私が、就活の電話に出れなかった場合の対処法について解説します。電話のマナーやよくある質問についても触れているので本記事を参考にしてみてください。
就活で企業からの電話に出れなかった際の対処法
就活で企業からの電話に出れなかったとしても、その後の面接や合否に影響することはありません。電車に乗っていたなど電話に出れない事情は誰にでもあるからです。
就活で大切なのは電話に出れなかった際の対応やマナーです。以下では就活で企業からの電話に出れなかったときの対策やマナーについて解説します。
- まずは留守電を確認
- 折り返しの電話を必ず入れる
- メモと筆記用具を用意する
- 静かな場所で電話をかける
まずは留守電を確認
企業からの着信が残っていた場合、まずは留守電を確認しましょう。面接の日程や持ち物などの用件がメッセージで残されているかもしれません。留守電の設定をオフにしている人は、就活の間だけでもオンにしておきましょう。
折り返しの電話を必ず入れる
電話は必ず折り返すのがマナーです。電話に出れなくても合否に影響しませんが、折り返しがないことで印象が悪くなる恐れがあります。
企業からの留守電で「またこちらから連絡します」と残されていた場合、こちらが折り返す分には問題ありませんので、必ず折り返しましょう。
メモと筆記用具を用意する
折り返しの電話を入れるときはメモと筆記用具を必ず用意しましょう。口頭のみのやり取りでは、大事な面接の日程や持ち物を忘れてしまう恐れがあるからです。
電話が終わってからスマホのメモに入力するのは、記憶違いが生じる可能性がありおすすめできません。その場でメモを取る癖を付けましょう。
静かな場所で電話をかける
企業からの着信が残されていた場合、早く折り返しをしなければと焦る気持ちは分かります。しかし、電話ができない状況で無理に折り返すのは好ましくありません。
屋外での電話は雑音が多く、連絡事項を聞き逃してしまいます。
相手のためを思うなら早く折り返すより、静かな場所へ移動する方が親切です。
出れなかった際は折り返す! 就活の電話に関するマナー
就活中に企業へ電話を折り返すときは、マナーを意識することがポイントです。
以下では、就活の電話に関する6つのステップを解説します。電話のかけ方や受け方についても例文を交えて紹介するので参考にしてみてください。
- 自分の名前を名乗る
- 担当者に取り次いでもらう
- 担当者に代わったら改めて挨拶する
- 用件を伝える
- 大事なことは復唱する
- 切る前に必ず挨拶をする
自分の名前を名乗る
【例文】
「お忙しいところ恐れ入ります。〇〇大学の△△と申します」
まずは相手の時間を取ってしまったことに感謝の気持ちを伝え、その次に自分の大学と名前を名乗ります。相手が電話に出て名乗らずに用件を伝えるのはNGです。
担当者に取り次いでもらう
【例文】
「先ほど●●様からお電話をいただきました」
担当者の名前が分かっていれば、その旨伝えましょう。取り次ぎがスムーズに進みます。名前が分からない場合「採用ご担当者様」としても問題ありません。
担当者に代わったら改めて挨拶する
【例文】
「先ほどは電話に出ることができず申し訳ございませんでした。〇〇大学の△△と申します」
担当者につながったら再度大学名と名前を名乗りましょう。
用件を話す前に「今お電話よろしいでしょうか」と、相手の都合に配慮する一言があればより親切な印象になります。
用件を伝える
【例文】
「●時ごろにお電話をいただいたので、折り返しお電話いたしました」
電話があった時刻を伝えることで、相手が誰に何の用件で電話をかけたのか思い出せるようになります。
この際に「電車に乗っていて出られなかった」など、理由を言うべきか迷うところですが、わざわざ伝える必要はありません。
大事なことは復唱する
【例文】
「〇月〇日の●時に本社ビルの5階ですね。承知しました」
面接の日程など相手が話した内容は必ず復唱しましょう。このときに聞き違いを防ぐ意味でメモを取ることも大切です。
聞き取れない場合は「少々お電話が遠いようで、申し訳ございませんがもう一度お願いします」と内容を再度確認します。「聞こえにくい」という言い方は、相手への配慮に欠ける印象となるためNGです。
切る前に必ず挨拶をする
【例文】
「お忙しいところありがとうございました。失礼いたします」
電話を切る前に時間を割いてくれたことにお礼を伝えます。
通話を終わらせるのは相手が切ってからにしましょう。一般的なマナーとして、目上の人から先に通話を終えると考えられているからです。
また、電話を切る前に担当者が他の話をする場合もあります。他に連絡事項がないか確認する意味でも、就活生側が先に電話を切らない方がいいでしょう。
企業からの折り返しに関するQ&A
折り返しの電話をかけたときに滞りなく進めば問題ありませんが、中には想定していなかった事態が起こることもあります。イレギュラーが発生した場合に慌てないよう、以下のケースにも対応できるようにしておきましょう。
- 非通知から着信があった場合は?
- 折り返しではなくメールは失礼にあたる?
- 電話に気付く時間が遅くなった場合は?
よくある就活生の疑問①「非通知から着信があった場合は?」
非通知の着信は相手が誰かわからないため、警戒している人も多いでしょう。また、気付かない間に非通知から着信があった場合、かけ直すこともできません。
もちろん、一度電話に出なかったからといって不採用になることはありませんが、当日もしくは翌日に再びかかってくることがあります。
就活を進めるにあたり再度電話に出れなかったとならないよう、注意しましょう。
よくある就活生の疑問②「折り返しではなくメールは失礼にあたる?」
すぐに折り返しできない場合はメールで返信しても問題ありません。メールの件名は「折り返しの件について」とし、大学名や名前を入れるとメールに気が付きやすくなります。
担当者の携帯番号を知っている場合、SMSでもメールを送れますがSMSは文字数制限があるため、あまりおすすめできません。採用担当者のメールに用件を送るようにしましょう。
よくある就活生の疑問③「電話に気付く時間が遅くなった場合は?」
大学の講義や電車の移動中など、電話に気付く時間が遅くなることは少なくありません。気付いた時点で折り返す、もしくは当日中に折り返すのがマナーです。
しかし、夜遅い時間に気付いても、企業が営業時間外である場合があります。その場合は翌日午前中に折り返すことが就活マナーと言えます。
また、土日が休みの企業で金曜日の夜に気付いた場合は要注意。週明けの月曜に折り返すのがマナーですが、週明けの朝は忙しく、担当者に取り次いでもらえない恐れがあります。
その際はメールにするか、朝一の時間を避けて電話をかけるようにしましょう。
まとめ
就活で企業からの電話に出られなくても面接で落ちることはほとんどありません。合否に影響することもないので、落ち着いて折り返しの電話をかけましょう。
本記事内の例文にあるように、言葉遣いを意識するのがポイントです。
電話だと顔が見えない分、声や言葉遣いで印象よく思われるようにしなければなりません。
折り返しの時間帯やタイミングも配慮すること。電話に出れなかったときの対処法や電話のかけ方に関するステップを頭に入れながら、正しい就活マナーで担当者に接しましょう。