就活の面接の場面で、定番の質問である長所と短所。その中でも、「自分の短所を伝えるのって印象悪い…?」「どう伝えたらいいか分からない…。」といった就活生も多いのではないでしょうか。
今回は、就活生の無料相談支援を行っている「JOBマッチ」を担当している私がこの記事を担当し、就活面接で短所を聞かれる理由や効果的なアピール方法などについて解説します。緊張しやすい面接で短所を質問されても焦らないように、しっかりと対策を行っていきましょう。
短所別の面接対策方法の記事も紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。
短所の見つけ方(すでにやっている方も再確認!)
まず初めに、自分の短所を見つけるために、以下の4つの方法を試してみましょう。
おすすめは全ての方法で短所を複数出した上で、自分が伝えやすい短所に絞っていくやり方です。
①自己分析をする
就活を成功させるために重要な手段である自己分析を行い、自分の短所を見つけてみましょう。
「自己分析をどうやるのかわからない」と悩んでいる人にオスススメなのが、診断ツールを使用する方法です。リクナビやマイナビなどの就活サイトには無料の自己分析ツールがあります。
100問程度の質問に答えることによって、自分の性格や特徴をうまく言語化してくれるので、うまく活用できそうですね。
②長所を言い換える
自分の長所を見つけることは比較的簡単だと思うので、長所を手がかりに短所を見つけてみましょう。長所と短所は表裏一体なので、結びつけて考えることができます。
例えば、「慎重に物事を判断できる」という長所を言い換えると「優柔不断」という短所が見えてきます。
面接官から長所と短所の両方について聞かれた際にも、話に一貫性を持たせることができるので、高評価を得られるでしょう。
③過去の失敗経験から考える
これまで経験した挫折や失敗も、短所を見つける手助けとなります。
過去の失敗経験や挫折エピソードを振り返り、何が原因で問題が生じたのか、どのようなスキルや資質が不足していたのかを考えましょう。
具体的なエピソードとともに考えることができるので、面接で答える際にも、説得力が増します。
④周りの人に聞く(他己分析)
親や友達、バイト先の同僚などの信頼できる人々からの意見を取り入れるのも得策です。
他人からの視点の意見は自己分析で出てきたものとは異なるので、新たな自分の側面を発見できるでしょう。
就活面接で短所を聞かれる3つの理由
就活において面接官の質問の意図を把握することはとても重要です。何を伝えればいいのかを理解することによって、効果的なアピール方法も見えてくるでしょう。
以下では、就活の面接において短所を聞かれる理由を三つの点から解説しています。
①自己分析ができているかを把握するため
大前提として、短所がない人は1人もいません。「短所がない」と答えてしまう場合は、自分の弱みから目を背けてしまっていると判断されてしまいます。
短所を正しく認識し、自分の弱みや課題を上手くカバーする方法を考えることができる、ということを伝えられれば、今後困難な局面に直面しても解決策を導き出して乗り越えられると期待することもできるでしょう。
②自分の弱みと向き合う能力があるかを判断するため
面接官が知りたいのは短所そのものではありません。普段どのように対策しているのか、どのように改善したのかというプロセスを評価しています。
ほとんどの仕事は問題解決の繰り返しですから、問題解決へのアクションを取れるかどうかの判断材料となります。
具体的な行動やフォロー方法を伝えられると、克服するのに前向きな姿勢を示すことができますね。
③自社の雰囲気とマッチしているかを見極めるため
新卒の採用担当者は企業や職種とのミスマッチを防ぐためにも短所を聞きます。
例えば、チームワークや協調性を重視している企業で、以下の2人の学生ではどちらを採用するでしょうか。
答えは②の学生です。
企業や職種に合わない短所だと「企業分析が足りていない」「入社後の活躍が見込めない」と判断され、ミスマッチとされてしまいます。
そのため、短所が受ける企業の社風や職種とかけ離れていないかも注意が必要です。
就活で効果的に伝える方法
就活面接で短所を効果的に伝えるために、以下の三つのポイントを押さえておきましょう。
短所は一つに絞ろう
就活面接の時間は限られています。その中でいくつもの短所を述べていては、話の要点が分かりません。
また、就活の面接は自分の魅力をアピールする場であるのに、短所を複数伝えてしまうと、印象を下げてしまいます。
就活の面接で短所を答える際には、複数出した短所の中から応募する企業の社風や職種に反しない短所を1つ選ぶのが良いでしょう。
結論から話そう
”結論ファースト”は就活の面接において、何よりも大切なことです。
PREP法という、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の順で伝える方法が一番効果的です。
「短所は何か」という問いかけに対して、結論から伝えることで、面接官にも何を第一に伝えたいのかが分かりやすいですよね。
本当に自分がアピールしたいことを伝えるためにも、質問されたら結論から答えることを意識していきましょう。
短所を裏付けるエピソードを
「私の短所は〇〇です。」と述べた後は、その短所を裏付けるエピソードを入れましょう。
具体的なエピソードを加えることで、説得力が増すだけでなく、その人の人柄やバックグラウンドなどを伝えることが可能になります。
就活の面接においては、短所改善までのプロセスを評価されるので、とても重要な部分といえます。
就活で使える短所一覧
ここでは就活で使える短所一覧を紹介しています。同時に裏返しとなる長所一覧についても紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
短所 | 長所 |
優柔不断 | 思慮深い、慎重に物事を判断する |
心配性 | 責任感がある |
せっかち | 行動力がある |
飽きっぽい | 好奇心旺盛 |
1人で抱え込む | 最後までやり切る |
理屈っぽい | 論理的に物事を考えられる |
マイペース | 周囲に流されない |
負けず嫌い | 向上心が高い |
完璧主義 | 几帳面、慎重に物事を考える |
我が強い | 芯がある |
神経質 | 感受性が強い、几帳面 |
仕切りたがり | リーダーシップがある |
緊張しやすい | 周到な準備ができる |
目立ちたがり | 積極的に行動できる |
面倒くさがり | 無駄を省くことが得意 |
頑固 | こだわりやポリシーがある |
周りの目を気にしやすい | 気配りができる、真面目 |
人見知り | 空気が読める、人をよく観察している |
世話焼き | コミュニケーションが得意 |
短所のNG回答例
就活の面接で短所を正直に伝えることも大切ですが、伝えてしまうと印象が悪くなったり、伝えなくても良い短所もあります。以下のNG回答例に必ず目を通しておきましょう。
①ネガティブすぎる
ネガティブな性格の人を否定するわけではありませんが、ネガティブすぎる短所を面接官に伝えることはおすすめしません。
「仕事を前向きに捉えられなさそう」「すぐに辞めてしまいそう」などといった消極的なイメージがついてしまうので、仕事をする上で支障があると捉えられてしまいます。
短所をネガティブに捉えず、ポジティブな側面や改善の方針に焦点を当てましょう。
②「短所はありません。」
面接官の「あなたの短所を教えてください。」という質問に対して「短所はないです。」と答えるのは絶対にNGです。
就活の面接の場面では、自分をより良く見せようと、欠点がないように見せたいところですが、短所のない人は1人もいません。なんでも器用にこなしている人にも何かしらの短所はあり、面接官もそれを理解しています。
きちんと答えられるように自己分析などで自分の短所を理解しておきましょう。
③身体的な特徴を短所にする
そもそも、太っていることや痩せていること、持病があるなどの身体的な特徴は短所ではありません。体質や病気は変えることができない、もしくは変えることが極めて難しいので、伝えても全く何のアピールにもならないのです。
身体的な特徴は短所として伝えるのではなく、仕事に影響しそうな体質や持病などがある場合は、別途企業に申告しましょう。
④仕事において支障が出るような短所
「時間やお金にルーズ」「嘘をつく」「約束を守れない」などといった、社会人としての資質が疑われる内容の短所もNGです。
社会人として働くのには社内外問わず信頼関係が重要になってきます。そこで、ビジネスパーソンとして基本が守れないと、仕事をする上で支障があると判断されてしまうでしょう。
面接官に悪印象を与えないためにも、最低限の社会人マナーやルールが備わっていないと判断されてしまう短所を伝えることは避けるべきです。
面接練習をするならJOBマッチがおすすめ
これまで、就活の面接で短所を聞かれた際のポイントについて解説してきましたが、実際に面接官を目の前にすると誰でも緊張しますよね。
「本当にこの短所の伝え方でいいのか?」「実際の雰囲気で練習したい!」という就活生におすすめのサービスがあります。
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プロが教える”使える”例文
最後に、実際に就活の面接やESで使える例文をいくつか紹介します。
短所例文①:優柔不断
私の短所は、優柔不断なところです。
大学のゼミの研究であるプロジェクトに携わった時、意思決定が必要な場面で、選択肢を検討しすぎてしまい、周囲に迷惑をかけてしまいました。
しかし、優柔不断な短所を改善し迅速に決断するために、「判断基準を明確にすれば良いのではないか」と考え、プロジェクトの目的を客観的に分析し、効率的に判断することを学びました。様々な視点を考慮する力も高まり、最終的にはより練られた戦略を構築できたと思います。
社会で働くうえで、期限までに決めなくてはならないことも多くあると思います。そのようなときでも判断基準を明確に持つことで、迅速で正確な選択ができるよう心がけます。
短所例文②:心配性
私の短所は、心配性なところです。失敗を恐れ、周りの目を気にしてしまう癖があります。
大学のゼミの発表では、誤字脱字がないかどうか、見る人がどう感じるのかといった、事前準備の段階で過度な心配をしてしまうことがありました。そのため、資料作成に時間を費やしてしまい、リハーサルを十分に行うことができず、思うような発表ができなかった経験があります。
それ以来、物事に取り組む際には、何をするのかのチェックリストを作り、それぞれの時間配分について事前に決めておくことを心がけています。
時間配分を意識することや、やることリストで物事の可視化を行うことで適切なスケジュールで進められるようになりました。
短所例文③:飽きっぽい
私の短所は継続力がないところです。
私は、ギターやピアノをはじめ、料理やサッカーなど幅広い趣味があります。興味の湧いたものには手を出さないと気が済まず、全て完璧な状態にすることなく、中途半端の状態になってしまうことが多いです。
しかし、松岡修造さんの「100回叩くと壊れる壁があったとする。でもみんな何回叩けるかわからないから、90回まで来ていても途中で諦めてしまう。」という言葉に出会い、一つのことをしっかり継続して究めようと思いました。
今では料理という趣味に没頭し、週に3日ほど母親に代わって夜ご飯を作るなど、継続的に取り組んでいます。
入社後はこの経験を活かし、知識とスキルを吸収して更に自分の力を高め、御社の発展に貢献していきます。
短所例文④:負けず嫌い
私の短所は負けず嫌いなところです。負けたくない気持ちが強い分、成果が出ないと焦ってしまいます。
高校生の時にテニス部に所属していましたが、思うようにプレーをすることができず、公式試合でも勝てないのではと焦ってしまうことがありました。焦りから、顧問や他の部員のアドバイスを聞き入れることができず、独り善がりになってしまったと反省しています。
この経験から、負けたくない気持ちから焦ってしまった時こそ、周囲からの意見を素直に受け入れ、改善していくということを意識するようになりました。
御社では、向上心の強さを活かしつつ、協調性も意識して自己成長を促していきたいと考えています。
短所例文⑤:マイペースすぎる
私の短所は、マイペースすぎることです。夢中になると没頭して他のことが疎かになってしまうことがあります。
アルバイト先の書店では、おすすめの本のポップ作成を担当していました。お客様にたくさん見ていただきたいという思いから、高クオリティのものにしようと集中しすぎてしまい、制作が遅れてしまった経験があります。
それ以来、自分の作業に没頭しすぎず、こまめにスケジュールと進捗状況を照らし合わせることを意識しました。
御社では、集中力の高さやクオリティにこだわる性格を強みとして活かしつつ、チームワークを意識して業務を行いたいと考えています。
まとめ
今回は、就活面接で短所を効果的に伝える方法について解説しました。
短所というと、マイナスなイメージがありますが、改善している姿勢や具体的なエピソードを交えて話すことによって、今後困難な壁にぶつかっても乗り越えられると評価されます。
本記事で紹介した短所一覧や使える例文を参考に、就活面接をうまく乗り切りましょう!