就活では自分に合った業界を選ぶのことが大切ですが、「自分に合った業界の選び方が分からない」と悩む就活生は多いのではないでしょうか。
業界にもさまざまな種類があり、どう選んだらいいのか迷ってしまいますよね。
しかし、就活の業界選びについてはポイントを抑えておくことで、自分が志望する業界を見つけられます。
就活生の無料相談支援を行っている「JOBマッチ」を担当している私がこの記事を担当し、就活の業界選びのポイントをはじめ、業界研究の方法や人気の7業界について紹介します。
最後まで読んで、自分に合った志望業界を探すためのヒントに活用してください。
就活の「業界選び」とは?
自分の志望する企業に就職するためには、まず各業界の特徴を知っておくのが大切です。
業界の特徴を知ることで、その業界のイメージを掴めます。あなた自身に合った業界が見つかれば「働きたい」という意欲も湧いてくるでしょう。
自分の中のモチベーションを保つ意味でも、就活において業界選びは欠かすことのできない大事なプロセスです。
業界・業種・職種の違いを理解しておこう!
「業界」の他、「業種」「職種」という言葉もあります。似たような言葉ですが、それぞれ分類が異なります。
ここでは業界・業種・職種の違いや特徴を解説します。
業界
業界は3つの言葉でいうところの「大分類」、一番大きなカテゴリーにあたります。
企業が手掛ける「産業構造」として分類されるもので、メーカーや商社、小売といった産業を「業界」と呼んでいます。
就活ではまず業界を決めておくのが一般的です。もちろん最初はざっくりとした感覚でも構いません。
就活を進めていく中で志望業界を変えたいと思う場合もあるので、ひとつに絞らず、複数の業界について調べておくのがいいでしょう。
業種
業種は3つの言葉でいうところの「中分類」にあたります。
ひとつの業界のカテゴリーの中に業種があると考えるとイメージしやすいかもしれません。
例えば「メーカー」という業界の中には「食料品」「化粧品」「精密機器」などの業種が存在します。
メーカー業界に就職したいと考えたときに、どんな商品を扱いたいのか「業種」を明確にしておくと、ある程度絞れるようになるでしょう。
職種
職種は3つの言葉でいうところの「小分類」にあたります。業界の中で働く人の役割を細かく分類するイメージです。
食料品メーカーを例に挙げると「営業」「事務」「企画」などの職種があります。
通常なら業界を絞ってから業種・職種を決めますが、先に「営業がやりたい」と職種を決めておくのも間違いではありません。
営業を志望するなら、どんな商品を売りたいのかと、業種・業界と遡って決めるのもありでしょう。
業界選びの前に「業界研究」をしておこう!
就活において業界選びで大事なのは「業界研究」です。志望業界が既に決まっている場合でも、他の業界についても触れておくといいでしょう。
例えば自己分析は自分の長所だけではなく、短所も知っておく必要があります。
業界研究もそれと同様で、あなたの苦手分野の業界を知っておくと就活をスムーズに進めるためのヒントが掴めるからです。
ここでは業界研究のポイントについて紹介します。
就活における業界研究とは
業界研究とは名前の通り、業界についての研究を行うことです。
まずは世の中にある業界の種類を洗いだし、その特徴について自分なりに調べを進めます。その中で興味を惹かれる業界があれば深堀して、業種・職種を絞っていく流れです。
業界研究は就活を進めるにあたり重要な作業となるため、自分が納得いくまで行いましょう。
就活で業界研究をしておく目的は?
日本には100万単位を超える数の企業があります。その内、大手企業といわれる東証プライム上場企業でも1800社以上も存在します。
これらの企業を何の調査もなしに片っ端から受けようという就活生はそういないでしょう。
ある程度、的を絞る意味でも業界研究は欠かせない作業です。
その中で自分に向いている業界を絞った後は、志望業界の特徴に合わせた動機や自己PRを作る流れとなります。
就活での業界研究の6ステップ
- 業界分析を行う
- 志望企業を絞る
- ビジネスモデルの理解を深める
- 業界の動向を把握する
- 他の業界と比較する
- 選考対策を考え実施する
業界研究は上記の6つのステップで行います。
手順を踏んでいけば「ここに興味がある」「面白そう」「自分の特技を活かせそう」といった業界が見えてくるはずです。
興味が湧いた業界の分析に重点を置くと、より理解が深まり、就活の選考対策も早い段階から実施できるでしょう。
就活の業界選びのポイント
就活の業界選びを円滑に進めるにはポイントを理解しておくことが大切です。
業界選びで抑えておきたいポイントは全部で3つあります。ここでは業界選びのポイントについて紹介します。
自己分析で自分を知る
そもそも業界研究は、世の中の業界の特徴を知り、自分の目指す将来像に近い業界を見つけていくことです。
自分を知らなければ、自分に合う業界が何なのか見つけることはできません。つまり、自己分析と業界研究は常にワンセットで考えておいた方がいいでしょう。
自己分析は「自分史」「モチベーショングラフ」「マインドマップ」と複数があり、自分に合った方法で作成します。
自己分析では「サービス精神が旺盛」「真面目でコツコツタイプ」といった診断結果が見えてきます。この診断結果を元に業界を調べていくのが一般的です。
自分に合う業界で選ぶ
業界選びを進める中で、自分の考えとマッチするかも大事なポイントです。
例えば「土日は必ず休みたい」のであれば、土日に休みの少ない「サービス業界」は向いていないかもしれません。
業界選びは興味がある分野であること、自分の強みや特技を活かせるのが大前提です。
しかし、自身の性格やワークライフバランスに対する考えに齟齬が生じてしまうと、せっかく就職できても早期退職となってしまう恐れがあります。
あなたが受けない方がいい職業を見極める
就活では自分に適性のある就職先を選ぶのが大切です。
自分の適正がいまいち分からない場合、適性診断を活用しましょう。志望する業界や職業とあなたの相性をチェックできます。
適性診断にはさまざまな種類がありますが、いずれも簡単な質問に答えるだけで完了します。このような便利なツールも積極的に利用して、あなたが受けない方がいい職業を見極めましょう。
実際に企業説明会に参加する
企業説明会に参加するのもひとつの手段です。業界選びはインターネットや資料などに頼りがちで、実際にその業界で働くのがどんな人なのかは分かりません。
自分が興味のある業界を絞れたらどんな会社なのか、足を運んで見てみるといいでしょう。
もちろん、インターンシップやOB訪問で働く人の声を聞くのも効果的です。
7つの人気業界一覧! それぞれの特徴を紹介
就活における業界にはどのような種類があるのでしょうか。ここでは就活生に人気の業界に絞って特徴を紹介します。
自分でまとめた業界研究などと照らし合わせながら、業界選びの参考にしてみてください。
商社業界
商社は簡潔に言えばモノを動かす業界です。卸売業者とも呼ばれており、売りたい相手と買いたい相手を仲介する役割を担っています。
ある特定の分野の商品を扱う商社は「専門商社」、分野に問わず幅広く扱っている商社は「総合商社」と位置づけているのが特徴です。
新卒では営業や総務・経理などの仕事の募集が多く、給与水準が高いこともあり、就職ランキングでは常に上位にくる就活生に人気の業界です。
メーカー業界
メーカーは主にモノを作る業界で古くから人気業界の1つです。食品や電子機器、自動車、スポーツ用品、玩具など幅広く、一口にメーカーといっても種類はさまざまです。
メーカー=モノ作りのイメージが強いですが、商品企画や研究開発もメーカー内で行われています。モノ作りの工程に携わりたい人やアクティブに働きたい人に向いているでしょう。
小売業界
商社から仕入れた商品を一般の消費者に販売しているのが小売業界です。スーパーやコンビニ、百貨店などが小売業に該当します。
また、家具大手の「ニトリ」、家電の「ヤマダ電機」、雑貨・インテリアの「無印良品」などは、特定の分野に特化した商品を扱う専門店も小売業界のひとつです。
サービス業界
カタチのないものを提供するのがサービス業界です。
システムの導入をはじめ、運用・保守をサポートするITサービスに代表される他、人材派遣サービスや介護・福祉サービス、旅行・ホテルサービスなどが挙げられます。
電気やガス、水道、鉄道といったインフラもサービス業界に含まれます。
金融業界
金融はお金に携わる業界です。金融業界と聞くと銀行のイメージが強いですが、証券会社やクレジットカード会社、保険会社も金融業界のひとつです。
新卒の場合、販売や窓口業務を担当することがほとんどで、キャリアを積むごとに管理職へステップアップできます。
IT業界
ITは通信やインターネットに代表されるような、情報伝達や処理関連のサービスに携わる業界です。IT技術は日々開発・進歩を続けており、今後も安定した需要が見込まれています。
この業界はリモートワークの推進や勤務時の服装自由といった、柔軟なスタイルで働ける点でも人気があります。
マスコミ業界
マスコミは人の情報を分かりやすく伝えていく業界です。電波を使う放送の他、出版は書籍、新聞は紙面を活用します。インターネットや紙面の両方を用いた広告業界もあります。
マスコミの情報が社会に大きな影響をもたらすことから、責任をもって取り組まなくてはなりません。その一方で、自分の頑張りが世間に反映される点では十分な手応えを感じられるでしょう。
まとめ
就活の業界選びではまず業界を知ることが大切です。
業界ごとに求められるスキルや能力は異なりますが、自分に合った業界が分からなくても焦る必要はありません。業界研究や自己分析を実施すれば自分に合った業界が必ず見つかるでしょう。
業界は商社やメーカー、小売の他にもサービスや金融などさまざまです。自分の長所や強みを活かせる業界なら就職後はいきいきと働くことができることでしょう。