九州経済を動かす「七社会」とは?加盟企業や活動内容を深掘り【福岡就活】
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【七社会】九州で就職を考える人が知っておきたい経済を動かす団体とは

「七社会」は九州全体の経済を牽引する存在として注目されているため、九州福岡での就職を目指す方は知っておきたい存在です。

近年では影響力の低下を指摘する声もありますが、2019年の福岡空港民営化では地場連合として落札するなど、地元九州の産業を支えています。

今回は、新卒の方を対象に求人紹介・無料就活相談を行なっている「JOBマッチ」が、九州福岡で就職を考える学生が知っておくべき「七社会」についてわかりやすく解説します。

具体的な活動内容や歴史についてもご紹介するため、九州に貢献する地場企業について知りたい方はぜひ参考にしてください!

目次

九州の就活生が知っておきたい「七社会」とは

九州の就活生が知っておきたい「七社会」とは

七社会とは、その名の通り7つの企業で構成される任意団体のことで、加入している企業は全て福岡県に本社を構えます。

相互の連携を強めることで地域経済の発展を目指しており、九州全体に多大な影響を与えているのです。

以下では、七社会について詳しく解説します。

正式名称は「互友会」

「七社会」というのは通称で、正式名称は「互友会(ごゆうかい)」と言います。

九州で強い力を持つ経済団体ですが、七社会は任意団体です。任意団体とは、株式会社や財団法人、NPO法人、学校法人のような法人格を持たず、同一の目的を持つ人々で構成される団体のことです。

現在の七社会は以下の企業で構成されています。

  1. 九州電力
  2. 福岡銀行
  3. 西部ガス
  4. 西日本鉄道
  5. 西日本シティ銀行
  6. 九電工
  7. 九州旅客鉄道(JR九州)

連なる企業名を見れば分かる通り、七社会は福岡を中心に九州全域に圧倒的な影響を与える存在です。

九州経済を動かす団体となれば、九州福岡で就職を目指す就活生にとっては無視できない存在となるでしょう。

また、これらの企業についての企業研究を行うことで、九州の経済状況や企業間ネットワークが把握できるほか、地域密着型で安定した経営基盤を持つ企業の共通点を知ることができるため、就活を有利に進めることができます。

七社会の活動内容

七社会は時代と共に活動内容が変化しています。

これまでは、総務担当の取締役や担当者が定期的に集まり、地元行事や学術・文化活動への寄付の在り方など、調整が必要な議題を協議していました。(月に1回ほど)

しかし、福島第一原発事故をきっかけに、寄付金等の調整を事実上廃止しました。

現在は2ヶ月に1回の定期会合で情報交換のみを行なっているようです。

そのほか、2019年の福岡空港民営化に際しては地元の企業連合として連携したり、産学官によって国際金融機能誘致を推進する「TEAM FUKUOKA」において重要な役割を果たしています。

七社会誕生の背景と歴史

七社会の誕生は今から70年ほど前に遡ります。

一昔前、株主総会での発言権を得る目的で株式を少数保有し、株主としての権利行使を乱用して金銭やその他利益を不当に要求する「総会屋」が問題視されていました。

この総会屋対策の情報交換などを目的に、1950年代に九州電力を旗振り役として、西部ガス、西日本鉄道の3社で発足しました。

のちに福岡銀行と西日本銀行、福岡シティ銀行、九電工が加わりましたが、2004年には西日本銀行と福岡シティ銀行が合併しました。

1社空いた枠に新たに九州旅客鉄道(JR九州)が加わり、現在の体制となったという変遷があります。

加盟している7つの企業を徹底調査【七社会】

加盟している7つの企業を徹底調査【七社会】

ここからは七社会を構成する7つの企業(九州電力、福岡銀行、西部ガス、西日本鉄道、西日本シティ銀行、九電工、九州旅客鉄道)の特徴や事業内容をわかりやすく解説します。

九州福岡で就職を考えている学生は、ぜひ参考にしてください。

九州電力

九州電力株式会社は、メインとなる電気事業のほか、都市開発やICTサービスなど、さまざまな角度から九州エリアの住民に豊かな暮らしを提供しています。

2016年4月1日に電気の小売業への参入が全面自由化されるまでは、主に九州7県(福岡県、長崎県、大分県、佐賀県、宮崎県、熊本県、鹿児島県)に家庭向け電力共有を一手に引き受けていました。

平成28年熊本地震が起きた際には、地域住民や他の電力会社と協力して電力の復旧作業を行うなど、さまざまな地域支援活動も行なっている企業です。

七社会には発足当初から西部ガスと西日本鉄道と共に加入しており、同じくライフラインを支える西部ガスとはライバル関係にあります。

創業/設立 昭和26(1951)年5月1日
本社所在地 福岡県福岡市中央区渡辺通二丁目1番82号
代表 代表取締役社長執行役員
池辺和弘
資本金 2,373億円
事業所 支店:8拠点 支社:1ヶ所 供給設備:147ヶ所(2024年12月現在)
従業員数 4,668名(2024年3月末時点)
企業HP https://www.kyuden.co.jp/

福岡銀行

株式会社福岡銀行は、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)のコアバンクであり、福岡県を中心とする九州最大の地方銀行です。

2007年に熊本ファミリー銀行と共同で持株会社「ふくおかフィナンシャルグループ」を設立し、完全子会社として傘下に入りました。

アジアの玄関口となる福岡の経済を支えている企業の一つといえるでしょう。

七社会には発足からしばらくして、旧西日本銀行や旧福岡シティ銀行、九電工とともに加入しました。

創業/設立 昭和20(1945)年3月
本社所在地 福岡市中央区天神二丁目13番1号
代表 取締役頭取 五島久
資本金 823億円
事業所 国内:170店舗(4出張所を含む) 海外:8駐在員事務所(2024年3月末時点)
従業員数 3,517名(2024年3月末時点)
企業HP https://www.fukuokabank.co.jp/

西部ガス

西部ガス株式会社(登記上は西部瓦斯株式会社)は、明治35(1902)年に長崎に九州初のガス会社である長崎瓦斯が誕生したことから始まりました。

何十年もの間、数社の合併や分裂を繰り返しつつ、令和3(2021)年4月1日に現在の西部ガスグループ体制へと移行しました。

現在は、福岡地区と北九州地区を中心に都市ガスを提供しているほか、再生可能エネルギー事業や不動産事業、食のネットワークづくりにも力を入れており、グループ事業の多角化に取り組んでいる企業です。

七社会には発足当初から加入しており、九州エリアの生活インフラを支える同業の九州電力とはライバル関係にあります。

ちなみに西部の読み方は「せいぶ」ではなく「さいぶ」のため、西部ガスにエントリーする就活生は間違えないよう注意しましょう。

創業/設立 昭和5(1930)年12月1日
本社所在地 福岡市博多区千代一丁目17番1号
代表 代表取締役社長
加藤卓二
資本金 206億2,900万円
事業所 主要事業所:6ヶ所
従業員数 1,091名※HDとの連結(2024年3月末現在)
企業HP https://www.saibugas.co.jp/

西日本鉄道

西日本鉄道株式会社は、福岡県を中心にバス・鉄道の交通事業を行なっており、日本の大手私鉄の一つです。

「西鉄(にしてつ)」の愛称で地元民に親しまれており、地域住民の移動の足として生活を支えています。

福岡ビルの建て替えや福岡空港の開発など、九州エリアの発展に貢献しながらも、近年ではアジア方面に不動産開発を推進しており、グローバルに活躍する企業です。

七社会には1950年代の発足当時から加入しており、同業である九州旅客鉄道(JR九州)とはライバル関係にあります。

創業/設立 昭和8(1908)年12月17日
本社所在地 福岡県福岡市博多区駅前3丁目5番7号 博多センタービル
代表 代表取締役社長執行役員
林田浩一
資本金 261億5,729万円
事業所 13拠点
従業員数 4,502名※他社への出向者は除く(2024年6月現在)
企業HP https://www.nishitetsu.co.jp/ja/index.html

西日本シティ銀行

株式会社西日本シティ銀行は、2004年10月に西日本銀行と福岡シティ銀行が合併したことにより誕生しました。

福岡市と北九州市を中心に店舗を展開しており、特に北九州市では最大規模を誇る地銀となっています。

七社会へは発足後しばらくしてから加入し、先述の通り途中で2行が合併しました。空いた枠には九州旅客鉄道(JR九州)が参入し、現在は埋まっている状態です。

また、七社会には同じく福岡県を中心に強い基盤を持つ福岡銀行があり、両行はライバル関係にあります。顧客や地域密着型サービスでの競争が見られますが、2024年3月末時点では総資産に約2倍もの差をつけられてしまっています。

創業/設立 昭和19(1944)年12月1日
本社所在地 福岡県福岡市博多区博多駅前三丁目1番1号
代表 取締役頭取 村上英之
資本金 857億円
事業所 国内:176カ店 海外:駐在員事務所3ヶ所
従業員数 3,300名(2024年3月末現在)
企業HP https://www.ncbank.co.jp/

九電工

株式会社九電工は、九州の電気工事関連会社14社が統合したことから始まり、今年で80周年を迎える、長きに渡り地域社会の発展を支える企業です。

主に電気や空調管の施工管理をしており、配電工事では九州電力が発注する配電線工事の8割以上を九電工が施工しています。

そのエリアは九州に留まらず、国立競技場や東京スカイツリータウン、麻布台ヒルズなど首都圏のあらゆる基盤を支えており、総合設備業としてなくてはならない存在といえるでしょう。

七社会へは発足後しばらくしてから、福岡銀行や旧西日本銀行、旧福岡シティ銀行と同時に加入しました。

創業/設立 昭和19(1944)年12月1日
本社所在地 福岡県福岡市南区那の川一丁目23番35号
代表 代表取締役 社長執行役員
石橋和幸
資本金 125億6,156万円
事業所 支社:本社含め13ヶ所
従業員数 7,020名(2024年4月現在)
企業HP https://www.kyudenko.co.jp/

九州旅客鉄道(JR九州)

九州旅客鉄道株式会社(JR九州)は、九州全域に広がる鉄道をはじめとした交通基盤や、駅ビルやマチナカ開発といった「まちづくり」から人々の暮らしを支え、豊かにしています。

近年、物流不動産市場へ新規参入しており、持続的な成長と発展を続ける企業です。

九州エリアのインフラを支え、地域とともに前進するといった社会的使命を胸に、スケールの大きい仕事をしたい方にはピッタリといえるでしょう。

七社会へは、2004年に西日本銀行と福岡シティ銀行が合併し、西日本シティ銀行になったことから、空いた一枠を埋める形で加入しました。

創業/設立 昭和62(1987)年4月1日
本社所在地 福岡市博多区博多駅前三丁目25番21号
代表 代表取締役社長
古宮洋二
資本金 160億円
事業所 本社:2ヶ所 支社:6ヶ所
従業員数 7,576名(2024年4月現在)
企業HP https://www.jrkyushu.co.jp/

九州福岡の就活生におすすめのエージェントをご紹介

九州福岡の就活生におすすめのエージェントをご紹介

九州の経済を支えている任意団体「七社会」について理解できたでしょうか。

七社会は九州福岡で就職を考えている方にとって無視できない存在であり、地域経済に貢献するキャリアを実現するためにはその概要をしっかりと把握しておく必要があります。

また、どのように就活を進めればいいか悩む方も多いのではないでしょうか。

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記事まとめ

記事まとめ

七社会は九州経済を動かす重要な企業団体です。

加盟企業は地域密着型のビジネスモデルを通じて、九州全体の発展に寄与しており、日本やアジア圏へも様々な角度から社会的に貢献しています。

また、七社会に加盟している企業は、安定した経営基盤や地域社会への貢献度から地元の就活生に人気の企業と言えるでしょう。

七社会の活動内容や構成企業をしっかりと理解し、自身の価値観と擦り合わせながらマッチ度の高い就職先を見つけられると良いですね。

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