就活中は、電話で企業の企業の担当者と連絡を取り合う機会が多くなります。
そのときにどうしても電話に出ることができず、折り返し電話をかける必要がある場合が考えられますよね。
そこでこの記事では、就活時の折り返しはいつすればいいのか、折り返しをする際のマナーについて解説しています。
就活の折り返し電話の基本マナーとは
就活中に折り返しをかけるときには、迅速かつ相手が出られそうな時間帯に折り返しをすることがマナーです。
そのため就活中は以下の点を考慮して、折り返し電話をしましょう。
営業時間中かつ忙しくない時間帯に折り返す
就活の折り返し電話は基本的に、担当者が比較的忙しくないと思われる時間帯にすることがマナーです。
そのため、以下のような時間帯は避けて折り返しをしましょう。
- 始業前~始業開始30分(始業時間は9時であることが多い)
- 12時前後の昼休み
- 17時以降の終業時間
- 土日・祝日などの休日
折り返し電話は当日中にするのがベスト
就活の折り返し電話は、企業から電話があった当日中にすることがベストです。
確実に企業の担当者が出社していますので、やり取りがスムーズにできるかと思います。
すぐに対応できた方が、企業の担当者にも好印象を与えることができるでしょう。
翌日になる場合は午前中に
電話がかかってきた時間帯やあなたの用事によっては、当日中に折り返しができない場合もあります。
そのときは、翌日の午前中に折り返し電話をしましょう。
しかし、折り返し電話が翌日以降になってしまうと企業の担当者に悪い印象を与えます。
そのため、できるだけ早く折り返しをすることが重要です。
折り返す前の注意点
就活で折り返しが必要なときには、前もって準備をしておく必要があります。
事前準備ができていなくては、折り返し電話中に焦ってしまい、うまくコミュニケーションが取れないことが考えられます。
そこで、就活の折り返し電話をする前に確認や注意が必要な点を押さえましょう。
留守電でメッセージが残されていないかチェック
折り返しをする前に、留守電でメッセージが残されていないか確認しましょう。
また、メールで電話をしたという連絡が入っている場合もありますので、メールもチェックしておくとなおよいです。
すぐに折り返し電話をしたとしても、内容をわからないままでは、逆に悪い印象を与えることにつながりかねません。
留守電の内容をメモに取り、しっかりと内容を把握した状態で折り返しをすることが重要です。
また、内容の中には、担当者が自身が電話に出ることができる時間帯を伝えてくれている場合もあります。
留守電やメールを確認し、折り返し電話の対応可能な時間帯にかけることで「気が利く人」という印象を与えることができるというメリットも。
そのため、留守電やメールが入っていないかどうかは必ず確認しましょう。
企業名や担当者名、部署名の確認
企業によっては、折り返しをすると受付につながり、企業の担当者の名前だけでなく、部署名を尋ねられることもあります。
部署名が答えられないとつなげてもらうことができない可能性があるので注意が必要です。
わからないときの対処法は後述していますので、参考になさってください。
筆記用具やメモできるものを用意
企業が就活生に電話をかける理由は、選考結果に関する連絡のためがほとんどです。
折り返しでは、面接の日程や内定後の流れなど、就活スケジュールの調整を行うことが考えられます。
そのため、メモや筆記用具は必ずそばに置いておきましょう。
加えて、自分の日程がすぐに把握でき、伝えられるような準備ができているとベストです。
就活中は、スケジュール帳やメモ帳を持ち歩き、電話にいつでも対応できるように準備しておくことをおすすめします。
電波が安定し、静かな場所でかける
就活の折り返し電話をかける際は電波が安定しており、静かな場所で行うことがマナーです。
電波が安定していないと、うまくコミュニケーションが取れず、相手に迷惑をかけてしまうことも考えられます。
また、静かな場所でなくては、相手の話している内容が聴きとりづらく、相手の電話にも雑音が入り、円滑に会話をすることができないでしょう。
そこで電波が安定している静かな場所で、円滑な会話ができるようにするのが就活中のマナーです。
折り返し電話中の確認事項
ここからは就活における折り返し電話の6ステップを、例文を添えて紹介します。
就活の折り返し電話をかけるときの流れは、以下のようになっています。
- あいさつをしてから名前を言う
- 担当者につないでもらう
- 担当者にあいさつをし、再び名乗る
- 電話に出られなかったことを謝罪し、用件をうかがう
- 大事なことは復唱して確認する
- 自ら電話を切る
1.あいさつをしてから名前を言う
例文
相手「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇の✕✕でございます。」
あなた「お忙しいところ失礼いたします。私〇〇大学〇〇学部〇年の✕✕と申します。」
就活の折り返しの電話では、担当者本人ではなく、企業の受付の方につながることも多いでしょう。
そのときもまずは、「お忙しいところ恐れ入ります。」や「大変お世話になっております。」などのあいさつをします。
次に自分は何者なのか伝えるために、大学名・学部名・学年・名前を述べます。
就活やビジネスシーンでは「もしもし」というあいさつはしてはいけませんので、注意しましょう。
2.担当者につないでもらう
例文
あなた「先ほど人事部の〇〇様よりご連絡いただき、折り返しご連絡いたしました。〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。」
自分の身元について話した後すぐに、なぜ折り返しをしたかの用件を伝えます。
「いらっしゃいますでしょうか。」や「お取次ぎいただけますでしょうか。」など、普段使い慣れない言葉を話すことになると思いますので、意識して話すことが必要です。
3.担当者にあいさつをし、再び名乗る
例文
担当者「お電話変わりました。担当の〇〇です。」
あなた「お忙しいところ失礼いたします。私〇〇大学〇〇学部〇年の✕✕と申します。」
受付の方から企業の担当者に代わったら、再びあいさつと自分の身元を述べましょう。
4.電話に出られなかったことを謝罪し、用件をうかがう
例文
あなた「先ほどはお電話に出られず、大変失礼いたしました。〇時〇分ごろにご連絡をいただき、折り返しの電話をいたしました、今お時間よろしいでしょうか。」
自己紹介が終わったら、電話に出ることができなかったお詫びの一言を言いましょう。
この時点では、まだ担当者の時間が空いているのか把握できていないため、電話に出れなかった理由は省いた方がスムーズに会話が進みます。
次に何時ごろに着信があったかを伝え、企業の担当者があなたにどんな連絡をしようとしていたか把握できるようにしましょう。
そして、企業の担当者が今自分に対応できる時間があるかどうか確認することが必要です。
事前にあいている時間帯を提示されていたとしても、念のため一言添えておくとより良いです。
ここまで進むと、企業の担当者の方が進行してくださるので、言葉使いに気を付けて受け答えすれば問題ありません。
5.大事なことは復唱して確認する
例文
あなた「最後に確認させてください。〇月✕日△時に、〇階の受付でお間違いないでしょうか。」
折り返し電話内でスケジュール調整や今後の流れについて説明を受けた場合、復唱して確認するようにしましょう。
就活の電話は緊張することと思いますので、聞き逃しや間違った情報で認識してしまう可能性があります。
そういったリスクを回避するためにも、最終確認として復唱することがおすすめです。
また、内容を聞き取ることができなかった場合は、「申し訳ございませんが、もう一度お願いできますでしょうか。」と素直に聞き返しましょう。
最終確認のときに、再度内容を教えてくださいというと、担当者がどこから話せばよいのか、話を聞いていないという印象を与えかねません。
6.自ら電話を切る
例文
あなた「本日はお忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。当日はよろしくお願いいたします。失礼いたします。」
電話を切るときには、かけた側から切るのがマナーです。
自分から切っていいのかと不安になるかもしれませんが、あいさつをした後はあなたから切りましょう。
言葉使いや話し方のポイント
就活では、普段使わない言葉を多用します。
そこで以下で、就活中に注意が必要な言葉や話し方について、軽く説明します。
丁寧な言葉使いを意識する
就活中は、電話でも正しい敬語を使うことを意識しましょう。
普段使い慣れていないと、緊張している就活のあらゆる場面で不利になる可能性があるのです。
そこで気を付けた方が良い敬語やクッション言葉を紹介します。
まず注意が必要な敬語は、以下の通りです。
話し言葉 | 敬語 |
---|---|
おれ、わたし | わたくし |
相手企業 | 御社(メールでは貴社) |
今日 | 本日 |
きのう | さくじつ |
了解しました、わかりました | 承知いたしました、かしこまりました |
すみません | 申し訳ございません |
してもらえますか | していただけますか |
見た | 拝見した |
聞いた | うかがった |
ちょっと | 少々 |
あとで | のちほど |
また、就活中はクッション言葉も覚えておくことで、相手に不快な思いをさせないように配慮した会話をすることができます。
就活中に使う機会が多いと考えられるクッション言葉は、以下の通り。
- 恐れ入りますが
- お手数ですが
- 恐縮ですが
- あいにくですが
- 申し訳ございませんが
- よろしければ
例えば就活の日程調整をする際に、提案された日程だと都合がつかないときや、何かをお願いするときなどに、最初に添えます。
敬語やクッション言葉を自然に使えるように、就活期間は特に意識しましょう。
大丈夫です
日常生活でよく使われ、多くの意味を持っている「大丈夫」。
「可能」を意味するときもあれば、「断り」を意味するときもあります。
しかし「大丈夫です。」は敬語ではなく、相手に軽い印象を与えてしまうため、就活中は使用を控えた方が良いでしょう。
就活における状況別の「大丈夫」の言い換えは、以下の通りです。
OKの意味のとき | 問題ありません |
必要ないとき、断るとき | (お気持ちはうれしいのですが)遠慮させていただきます |
謝罪されたとき | お気になさらないでください |
また、「結構です。」は、就活では使わないことがおすすめ。
その理由は2つあります。
1つ目は、肯定・否定どちらの意味も持つから。
2つ目は、冷たい言い方になる可能性があるからです。
認識のすれ違いを防止し、就活生の元気な印象を与えるためにも、「結構です。」の使用は控えた方が良いかと思います。
ゆっくりはきはきと話そう
就活での電話では表情や身だしなみを確認することができないため、担当者があなたに持つ印象は折り返し電話中の話し方で決まります。
そのため就活中の話し方は、あなたの印象に影響するとても重要なポイントです。
話し方のポイントは「ゆっくりとはきはき話すこと」。
一見簡単なように思えますが、企業の採用に関わる電話で、緊張せずに話すことは、予想以上に難しいです。
折り返しするときのもしもの時の対処法
就活を進めていく中で、不測の事態が発生することも考えられます。
そこで就活における折り返し電話の際に、想定外の事態が起きたときの対処法を解説。
企業の担当者が不在だった場合
電話をかけてくださった担当者が不在の場合、いつ担当者が戻ってくるのかをうかがいましょう。
また、その時間に合わせて、再度折り返しをする主旨を伝えてもらうことも重要です。
会社に戻る時間がわからないときには、「〇時ころに改めて折り返しのご連絡を致しますので、〇〇様にお伝えいただけますでしょうか。」と企業の受付の方に伝言をしていただきましょう。
留守電やメールに企業側から折り返すと連絡があった場合
就活のときに留守電やメールで「またかけます。」と残っていた場合、留守電を聞いた時点ですぐに折り返しの連絡をしましょう。
「またかけます」の一言は社交辞令として使われることもあり、確実な約束ではないため、すぐに折り返したほうが良いです。
企業の担当者の名前や部署がわからない場合
企業の担当者の名前や部署名がわからない場合は、以下のように話すと受付の方が企業の担当者の部署につないでくれるでしょう。
「お忙しいところ失礼いたします。私〇〇大学〇〇学部〇年の✕✕と申します。〇時ころに御社からお電話があり、折り返しをさせていただきました。担当者様におつなぎ頂けますでしょうか?」
担当の方の名前や部署がわからないからと言って、「わからない」と伝える必要はありません。
受付の方も就活生への対応は毎年行っているはずですので、対応をしてくれるでしょう。
まとめ:就活中の連絡はできるだけ早く
就活の折り返し電話は当日にすることがベストです。
どうしても当日中にできない場合は、翌日の午前中には折り返し電話をすることがマナー。
また、就活は電話やメールなどの連絡はできるだけ早くすることがマナーであり、企業の担当者への好印象につながります。
そして言葉使いや話し方など、普段から意識しておかなければいざというときに口から出ないので、積極的に使っていきましょう。
今、マナーや言葉使いに慣れておくと就活だけでなく、社会人になったときにも生かすことができます。