就活に有利な資格・検定10選と業界別、企業受けの良い資格
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就活生必見、就職に役立つ資格ってどれ?業界別のおすすめも

これまで数多くの就活生から寄せられた就職相談の内容で多いのが、「就活に資格って必要?」「どんな資格が就職に有利なの?」といった質問です。

資格の取得には、時間も費用もかかるので、就職に本当に必要である、有利になるということを知っておきたいですよね。

今回は、そんな悩みを解消するために、就職活動において資格が有利に働くかどうかについて、おすすめな資格10選や取得についての注意点などを交えて解説していきます。

目次

就活では資格・検定は有利に働く?

資格試験勉強の様子

まず始めに、就活において資格や検定を持っていることは必須ではありません。

ただし、業種や職種によっては資格保有者が優遇されたり、持っていないと選考を受けることができないこともあります。

資格を持っていることで、「私はこの専門的な分野の知識がある」という自分の能力の証明となり、企業の採用担当者にとっては、その人を採用するメリットを見出しやすい加点要素になることは間違いないです。

取得して損はない!就活に有利なおすすめ資格・検定10選

面接官三人

ここからは、就活で有利な資格10選を紹介します。あくまでも加点要素であるので、自分に合った興味の持てるものがあれば、是非チャレンジしてみてください。

就活に有利な資格① TOEIC

TOEICは、文系・理系を問わず、大学生のうちに高得点を取っておくと良い就職におすすめの資格です。

これは、英語によるコミュニケーション能力や英語でビジネスをするための能力を検定するための試験であり、スコア形式で評価されます。(990点満点)

英語活用実態調査2019(企業・団体/ビジネスパーソン)によると、TOEICのスコアを採用時に参考にしているのは”全体の半数以上”という調査結果も出ており、加えて、『TOEICのスコア◯◯◯点以上で一次試験免除』などといった選考優遇を取る企業も出てきていることから、大変就職に有利な資格といえます。

就活に有利な資格②日商簿記検定

日商簿記検定とは、経理事務と経営状況を把握する基礎技能についての資格です。現在、多くの企業が資格取得を推奨するほか、年間で約60万人の人々が受験するため、社会的に高い評価と信頼を得ています。

一つポイントとして、簿記を資格としてアピールするより、資格取得によって得た知識を就活に活かせると考えてください。

簿記の基本は「企業の決算書を作れるようになること」です。決算書とは、企業の売り上げや資産、負債など、経営に直結する数字を扱うものであり、簿記を勉強することによって、企業をお金の面から分析できるようになります。

いくつかランクがありますが、就活だけを考えると3級以上を取得していれば十分です。中でも3級は比較的易しく、他の資格に比べると取得しやすいのが特徴で、経済に興味がある就活生はチャレンジしてみても良いかもしれません。

就活に有利な資格③MOS

mos

MOSとは、マイクロソフト オフィス スペシャリストの略で、MicrosoftOffice製品であるExcelWordPowerPointなどの利用スキルを証明できる資格です。世界で通じる国際資格なのも就職ではアピールポイントになります。

これは就活の際に、目に見えないパソコンスキルを曖昧にせず、客観的に証明することができるので、採用担当者や人事からみても明確な判断基準となります。

ExcelやWordはほとんどの会社で使われ、実務力が身につくことによって業務・作業の効率化が図れるので、就活のみならず、自身の将来を有利に運ぶ資格です。

就活に有利な資格④ ITパスポート

ITパスポートとは、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家資格です。

現代社会ではIT技術が私たちの社会の隅々まで浸透し、どのビジネスにおいてもITが必要不可欠です。IT社会で働く上で必要となる、ITに関する基礎知識を習得していることを証明できる資格です。

近年では、新卒採用時のエントリーシートで、ITパスポートを活用している企業や省庁等が増えています。社会人としての基礎知識とIT力を兼ね備えていることをアピールできるので、とても就職に有利な資格といえるでしょう。

就活に有利な資格⑤秘書検定

秘書検定は、社会に出て働く人なら誰でも備えておかなければならない基本的な常識(ビジネスマナー)を証明できる資格です。電話や来客応対、正しい敬語の使い方や慶弔マナーなどの幅広い知識を得ることができます。

就職活動時、おすすめは2級ですが、より上位の級を取得している方が評価が高くなるのは紛れもない事実です。

特に、準1級と1級は筆記試験に加えて、学んだマナーを実践できるかどうかの面接も試験内容に加えられるので、難易度は高いものの、面接官に好印象を与えること間違いないでしょう。

就活に有利な資格⑥ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー(FP)は、相談者の夢や目標を達成するためにライフスタイルや価値観、経済環境を踏まえながら総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導くためにサポートする専門家のこと。アドバイザーのような役割を持っています。

企業におけるFPのニーズは年々高まっており、資格取得を積極的に推奨している企業が多数あります。中でも、金融機関などを目指す人には、常に最新の法令や制度を顧客に提供する必要があるため、継続教育制度がある、AFP資格が推奨されています。

AFP資格とは、2級FP技能検定の合格に加え、①認定教育機関においてAFP認定研修を修了すること、②日本FP協会に入会すること、といった要件を満たした人に付与される、日本FP協会が独自に認定している資格です。

AFP資格が昇進や昇格の要件となっている企業もあるので、就活の時点でAFP資格を持っていると有利だと言えるでしょう。

就活に有利な資格⑦社会保険労務士

社会保険労務士は、人事系資格の中でもトップの国家資格です。労働・社会保険に関する諸問題や年金相談に応じるなど、人材の専門家の資格です。

合格率が1割を切るトップレベルの難しさですが、専門的な業界を目指したり、志望先が明確である就活生は資格取得を目指してみても良いでしょう。人事や労務ポジションを目指す人にとってはかなり有利に働くはずです。

就活に有利な資格⑧日経TEST

日経TESTは日本経済新聞社と日本経済研究センターが主催している資格試験です。

この資格では経済知力を証明することができます。また、日本経済新聞社が日々報じている最新ニュースをはじめ、グローバルに動く「生きた経済」を題材に出題されているため、様々な経済情報やニュースに触れることができます。

TOEICと同様にスコア形式で評価され、上限の目安は1000点です。受験者平均が550点ですから、これ以上の成績を目指すと良いでしょう。

「就活のために経済新聞を読みたいけど、なかなか進まない…。」

そんな就活生におすすめです!

漠然と新聞を読むより、試験に挑むという目標があるため、自然と経済知識が身に付きます。そして、ビジネスマンとして必要な知識が身につくと同時に、時事問題対策となるので、就活の面接時にも役立ちます。

TOEICと同様にスコア形式で評価され、上限の目安は1000点です。受験者平均が550点ですから、これ以上の成績を目指すと就活に有利に働くでしょう。

就活に有利な資格⑨中小企業判断士

中小企業判断士

中小企業判断士とは、経営コンサルタントに関する唯一の国家資格です。

この資格は、在学中の合格者が少なく、就活生のなかでの保有者は希少価値が高いとされています。また、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報・法律・外部環境)を横断的に見る力が身につくので、就活中に限らず、就職後にも活躍すること間違いなしです。

中小企業判断士の資格を保有する就活生は、「それぞれの企業の強みやポジションを理解しやすくなった」「企業分析のレベルが上がり、かなり踏み込んだ分析ができた」と体験談として語っています。

一般的に難関資格と言われ、簡単に取れるものではないので、取得する過程を就活時の面接選考の際にアピールポイントとすることもできそうですね!

就活に有利な資格⑩普通自動車第一種運転免許

自動車を運転するための免許は、特に営業職に就く場合は必要となる企業が多いです。地方に転勤したりする場合にも、持っておくと便利だと思います。

もちろん、入社後に取得すれば問題ないとする企業もありますが、慣れない運転で余計な不安を増やすより、早く取得して安心して運転できるようになった方が仕事に集中できますよね。

また、就職した後では教習所に通う時間が取れないかもしれません。当然仕事をするということは忙しくなりますから、スケジュール通りにいかなかったり、学科試験の勉強も十分に取れないことが想定できます。

なので、就活時には免許を取得した状態で挑むことが、どの職種を目指すにしても有効的だと考えます。

業界別!アピールポイントになる資格・検定

業界別!アピールポイントになる資格・検定

ここからは一般的な資格や検定よりも取得難易度が高いものが多いですが、専門分野に就職したいと考えている人におすすめの資格をご紹介していきます。就活を有利に進めるためにも、要チェックです!

不動産業界で取得しておくと有利になる資格

宅地建物取引士(宅建)

宅建とは、不動産取引の専門家を示し、受験者数が毎年20万人前後という最大規模の国家資格です。

宅建士の試験に合格し、登録実務講習・登録などの手続きを踏むことで、不動産に関する重要事項の説明などの、宅建士だけに許された独占業務を行うことができます。また、不動産取引を行う場合、従業員5名につき1名以上の宅建士の設置が義務付けられているので、宅建士の需要は高いといえます。

この資格は、不動産業界を目指している就活生にとって大いに有利な資格と言えます。加えて、建築業界や金融業界などへの就活にも有利になることがあります。さらに、企業にもよりますが、資格手当がつく場合もあり、年収アップが図れる点でも、取得して損はありません。

賃貸経営不動産管理士

2021年4月に国交省令で国家資格となった賃貸経営不動産管理士は、賃貸住宅管理に関する知識・技能・倫理観を持った専門家として、賃貸不動産の管理を適切に行います。

宅建士と同じくらい実用性が高く、最近では賃貸住宅の所有者の8割が管理業務を業者に委託する時代になっています。不動産会社によってはこの資格保有者の設置が義務付けられているところがあるので、就活時に持っておくと大変有利です。

不動産鑑定士

不動産鑑定士

不動産鑑定士は、不動産の適正な価値を鑑定するプロフェッショナルです。依頼人の要望に応じて、土地や建物の価値を判定したり、土地の有効的な使い方についてコンサルティングを行ったりします。

不動産鑑定士と聞くと、「活躍の場は不動産業界だけ?」と思ってしまう就活生もいるでしょう。しかし、実はこの不動産鑑定士は、金融業界をはじめとして、国や都道府県の業務を請け負っている鑑定士も多く、業界を限定せずに幅広く活躍できます。一般企業への就職も、企業によっては有利になるので、キャリアアップを目指す人にとっては取得しておいた方が良いでしょう。

ただ一つ注意しなければならないのが、不動産鑑定士の論文試験合格後に、不動産鑑定事務所などに所属して実務修習を行い、全てのカリキュラムを消化した後、修了考査を受験し合格すると、不動産鑑定士協会に実務家として登録することが可能になります。この状態になって初めて業務が行えます。

不動産鑑定士の合格率は宅建の合格率の半分以下で、圧倒的に難しい資格ですが、宅建と不動産鑑定士は、ダブルライセンスとしてとても相性が良い組み合わせです。まずは宅建の資格を取得した後、余裕があれば視野に入れてみるのが良いかもしれません。

IT業界で取得しておくと有利になる資格

ITパスポート

上記でも述べたように、全ての社会人が備えておくべきIT基礎知識を証明することができる国家資格です。IT業界に就きたい就活生におすすめの資格で、IT資格取得のファーストステップとして受けてみるのも良いでしょう。

基本情報技術者

情報技術全般に関する基本的な知識・技能を持つ人や、プログラム設計書を作成し、プログラム開発、単体テストまでの一連のプロセスを担当する人のための国家資格です。ITエンジニアの登竜門とも呼ばれ、エンジニアとして企業で働くための第一歩といえます。

合格率は平均27%程度であることから、学生にとっても合格を目指しやすい資格です。ITや情報技術の基礎知識を体系的に身につけていると評価されるので、就活において有利に働くといって良いでしょう。

基本情報技術者

金融業界で取得しておくと有利になる資格

ファイナンシャルプランナー

上記の通り、企業におけるFPのニーズは高まっています。銀行・証券会社・保険会社などの金融業界においては、FPの受験を通じて獲得した知識を必要とする業界の代表例といえるでしょう。入社後にFPの資格取得が推奨されるケースも多いです。

就活生はFPを学ぶことで、企業分析をより高度なものにすることもできます。どの企業がこれから伸びて、どこが衰退していくのかを分析する能力を持つことは他の就活生との差をつけることになり、大変有利に働くでしょう。

日商簿記

先ほど説明した通り、簿記を取得していれば企業の経理事務ができる能力の証明となるので、就活においてアピールできるポイントとなります。また、簿記3級を取得すれば、1級や2級、税理士や公認会計士、行政書士の基礎知識となるので、上位の資格を目指しやすくなり、キャリアアップも図れます。

日商簿記

公認会計士

公認会計士とは、監査・会計の国家資格を有する専門家です。企業の経営が法律や会社規則に則り、正しく行われているかを判断します。監査は独占業務とされているので、公認会計士の資格を持つ人のみが行うことができます。

公認会計士の特徴として、大学在学中に資格取得をする人が多い傾向にあります。実際に、令和3年度の公認会計士の合格者のうち、44.4%を大学生が占めており、全体の過半数に迫る勢いであることがわかります。

ただ、公認会計士としての業務を行うには、試験合格後に2年以上の実務補修を受け、修了考査に合格するなどの必要があります。そのため、4年間という時間がある大学生にとって非常に有利な資格なのです。

ビジネスに生かすことができる知識を持っているという即戦力、監査法人や会計事務所に限らず、一般企業への就職でも唯一無二の存在感を発揮できる可能性から見ても、強い武器になります。

資格取得する上での注意点

資格取得する上での注意点

自分の将来像に合った資格を取得すること

「資格をたくさん持っている方が、就活に有利!」

ということは絶対にありません。手当たり次第に資格を取得することは、時間と労力の無駄です。特に、志望する業界や職種に関係のない資格を取ったり、難易度の低い資格ばかりを取ったりしても、就活においてアピールポイントにはなりません。逆に、将来のビジョンの不明確さから、マイナス評価を得てしまう場合もあります。その時間を自己分析やより深い企業研究の時間に割いた方が、より有意義な就活を行えると思います。

「じゃあ何の資格を取ればいいの?」

資格取得について悩むのであれば、志望業界で需要のある資格を取るべきです。先ほど業界別で紹介した資格も参考にしていただき、その業界で重宝される資格や入社後に必要となる資格を押さえた上で、資格取得に挑みましょう。

スキルアップを目指す就活生

ある程度のレベルでなければ評価されない場合もある

では、自分の志望業界に適した資格を持っていれば、どの階級でも有利になるのでしょうか?

答えはNOです。

資格によっては評価されるレベルがあり、それ以下であると意味ない資格となってしまいます。例えば、TOEICは600点以上のスコアがアピールに有効だとされています。さらに、外資系企業や海外とのやりとりがある商社等では、TOEICのスコアが重視され、よりハイスコアが必要となっています。

難易度が低い階級やスコアでは、就活でアピールにならない可能性があるので、注意しましょう。

資格は『必須』ではなく『加点』となるだけ

先に述べた通り、就活の場では資格を持っていると有利になることがありますが、必須ではありません。あくまでも加点要素であることを頭に入れておいてください。

もし今、特に資格を持っていない就活生も安心してください。資格を持っていなくても、他に企業が評価してくれる面はたくさんあります。

技術職などの応募の時点で資格取得の指定がされている企業を除き、就活において企業側は、その人自身の人柄や、その企業への入社熱意を見ています。資格が全てではなく、自分のアピールポイントの一つの要素として考え、他の要素と複合的に伝えることによって就活を有利に進めていきましょう。

就活の履歴書やESでアピールするためのポイント

就活の履歴書やESでアピールするためのポイント

就活において資格を有効的にアピールし、選考を有利に進めるために、以下のことをチェックしておきましょう。

資格取得の目的を明確にする

資格取得をした際に欠かせないのが「なぜその資格を取るに至ったのか」です。動機を明確に伝えることで、目的意識を持って努力したことがわかり、成長意欲という部分でもアピールすることができます。

ただ闇雲に資格を取得したり、就活に有利そうだから取得したという理由では全く評価につながりません。せっかく取った資格をドブに捨てているようなものです。

やりたいことや目標のために資格を取り、それがエントリー先の企業の仕事とマッチしていれば、好印象を与えることができるでしょう。

取得までの過程を効果的にアピール

先程も少し説明しましたが、一部企業を除き、資格を重視している企業はごく僅かです。つまり、資格の内容自体はあまり気にしていない企業が多いということです。

ただ、学んだことの事実だけを伝えるのはもったいないです。資格を取得するまでには一定の勉強が必要だったはずですから、エピソードを語る際には、「資格を取得するためにどのような努力や工夫をしたのか」についてをメインで話すようにしましょう。勉強時間やスケジュールについて、具体的な数字で表すとより効果的にアピールすることができます。

加えて、他の就活生と差をつけるためには採用担当者の印象に残ることがとても大切です。具体的なエピソードを交えて、内容にストーリー性を持たせると、物事に取り組む姿勢や人柄をより明確に伝えられ、採用担当者の印象に残りやすくなります。

入社後の展望(どのように活かせるか)

どんなにすごい資格を持っていても、その資格が入社後の仕事で活かせるものでなければ意味がありません。

資格は能力を証明する武器ではありますが、正しく扱えるとは限らないのです。

つまり、その資格を今後どのように活かせるのか、仕事での再現性の高さをアピールすることによって、企業への貢献の仕方や入社意欲も同時にアピールできるため、高い評価が期待できます。

まとめ

まとめ

今回は、「就活において資格は有利になるのか?」という多くの就活生の悩みについて、注意点などを交えて解説してきました。

就活に必須になる資格はないといえども、資格は加点要素として自らをアピールできる材料になります。

ただ、資格取得の注意点でもお伝えした通り、方向性が定まらない中、むやみに資格を取得しようとして、本当に必要な就活が疎かになっては元も子もありません。

自分の将来ビジョンを明確にし、就活において何をアピールしたいのかを軸において考え、必要に応じて選考を有利に進めることができる資格を取得することをおすすめします。

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