就活の適性検査の対策のコツとは?落ちる理由とともに解説
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就活の適性検査をうまく乗り切る対策をしよう!

就活の選考の一環として、適性検査を課している企業が多くあります。就活生の中には「対策方法がわからない」「適性検査にどんな問題が出るのか、難しさがわからず不安」といった方も多いでしょう。

この記事では就活のプロである私が、就活の適性検査の対策のコツについて、問題別の対策方法と落ちる理由を交えて解説していきます。

目次

適性検査とは?

適性検査を実施する目的
まず就活における適性検査とは、一般的に筆記テストやWebテストを用いて受験者の能力や性格を判定し、企業が採用の判断材料とするものです。

しかし、就活の一環で行われる適性検査は、他の一般的な試験とは違い、試験結果などの得点がフィードバックされることはなく、明確な合格基準も公表されておりません。企業によって基準が異なり、どれほど選考に影響するかも、就活生は把握することができないのです。

適性検査の内容は、大きく分けて以下の2つの種類があります。

1. 能力検査

能力検査は、個人の知的能力、一般常識や論理的思考力を問うためのテストで、仕事を進める上での不可欠な能力を測定します。

「言語」と呼ばれる国語の問題と「非言語」と呼ばれる数学の問題の2分野に分けることができ、多くの就活生が対策に苦労しているのがこの能力検査です。

主な就活の適性検査の例
  • SPI
  • 玉手箱
  • GAB
  • CAB
  • TG-WEB

2. 性格検査

性格検査は、その人のパーソナリティや価値観、ストレス耐性などの性格的な特徴や、企業との適合性を測定します。

検査の内容は、自分の日頃の行動や考え方に対して、最も近い選択肢を選びます。

質問への回答を統計的に処理することによって、性格的な特徴を数値化することができ、企業はこれを元に求める人材を判断します。

就活で適性検査を実施する目的

適性検査を実施する目的
現在では約90%の企業が適性検査を採用活動に導入していることがわかっています。(株式会社リクルート 就職みらい研究所『就職白書2022』より)

なぜ、多くの企業が採用活動に適性検査を実施するのでしょうか。

以下で解説していきます。

「足切り」の判断材料とするため

大企業や人気の企業となると、応募者多数で全員と面接をするのは困難です。そのため、適性検査を実施して基準を満たす応募者を絞り込んでいます。

実際に、書類選考と同時に適性検査が行われたり、一次面接前に行われたりと、就活の選考フローの中でも早い段階で適性検査が行われている企業が多いようです。

就活の適性検査で足切りのラインを下回ると、どんなにESや面接対策ができていても、確実に落とされてしまうので、しっかりとした対策が必須になります。

企業とのミスマッチを防ぐため

企業と応募者の相性は、仕事を進める上で欠かせないポイントとなります。

特に性格診断では、応募者の性格を客観的かつ定量的に測定することができるため、企業は、より社風や仕事内容に向いている人材を見極めることができます。

対策ができているかどうかを見るため

きちんと対策ができているかどうかを確認するという目的もあります。

就活の適性検査の個々の問題はさほど難しいわけではありませんが、特殊な出題形式で問題数が多いため、事前にさまざまな対策が必要です。

そこで企業は、単に能力を測定するためではなく、事前に準備と訓練を行うことができる人材かどうかを見ています。

ある程度の出題パターンと傾向は決まっているので、本番までにしっかりと対策を行なっておくようにしましょう。

能力検査の対策方法

能力検査位の対策方法
ここからは、問題分野別のおすすめの対策方法について紹介していきます。

非言語系

適性検査の非言語系の問題はいわゆる数学の問題です。

四則演算を用いた基本的な計算から図表などから情報を読み取る問題、推論などの問題を通じて、数的処理能力や論理的思考力を測ります。

そこでポイントとなるのが以下の3つです。

  1. 四則演算を軽視しない
  2. 必要な計算公式を復習する
  3. 頻出する出題項目をチェックする

    それぞれを詳しく解説していきます。

    1. 四則演算を軽視しない

    非言語系のテストでは問題数が多いため、四則演算をいかにスピーディで正確にできるかどうかがキーポイントになります。

    就活の適性検査には、テストセンターなどの「会場受験型」と、Web上で受験する「Web受験型」の2種類がありますが、会場受験型では電卓の使用が禁止されており、Web受験型では使用可能です。

    テストセンターで受ける場合にはフリーペーパーが用意されるため、素早く筆算をする対策を、Webで受験する場合には、機能が最小限でボタンが押しやすい電卓を用意すると良いでしょう。

    2. 必要な計算公式を復習する

    非言語系の問題は幅広い分野から出題されます。しかし、ほとんどが中学で習うレベルの数学問題ですので、決して難易度は高くありません。

    必要な計算公式を覚えて素早く解答できるように勉強をしておきましょう。

    3. 頻出する出題項目をチェックする

    能力検査では、各方式で出題分野や問題の傾向がかなり固定されています。過去の出題傾向を抑えることで、効果的な対策を行うことができるでしょう。

    言語系

    言語系の問題の対策
    適性検査の言語系の問題はいわゆる国語の問題です。

    語句の意味を問うような簡単な問題から長文読解の問題がありますが、非言語系の問題と比べると、さほど出題範囲は広くないので、全ての範囲をしっかりと対策しておくのがおすすめです。

    対策のポイントは以下の3つです。

    1. 語彙力を身につける
    2. 文法力をアップする
    3. 文章読解能力をアップする

    それぞれを詳しく解説していきます。

      1. 語彙力を身につける

      言語系の問題を解く上で何よりも武器になるのが「語彙力=ボキャブラリー」です。

      出題項目の中には「二語の関係」「熟語の意味」「語句の用法」などの語彙力が問われる問題があります。この部分がきちんと対策できているかどうかで基礎能力に差が出るといって良いでしょう。

      対策方法としては、言葉に興味を持つことです。もちろん、頻出問題を練習することも大事ですが、新聞や書籍、ネットNEWSなどを積極的に読み、とにかく沢山の文章に触れることも大切です。

      わからない言葉が出てきたら即座にチェックしましょう。言葉の意味を考える習慣が語彙力の強化に繋がります。

      2. 文法力をアップする

      言語の文法問題は、助詞(は、の、で)や助動詞(れる、せる、そうだ)の使い方についての問題が多く出題されます。テストの種類によって頻出のものがあるので、一覧にして覚えましょう。

      3. 文章読解能力をアップする

      言語系のテストには文章を論理的に理解する力が必要になります。

      空欄補充や文章並べ替え、長文読解など問題形式はさまざまですが、1問あたりにかけられる時間は少ないため、即座に読解しなければなりません。

      対策としては、語彙力と同様に沢山の文章を読むことが大切です。比較的しっかりしている文章が掲載されているのが、新聞のコラムや社説です。これらの文章を段落や接続詞、指示語に注意し、構成を意識しながら読むことで理解しやすくなるでしょう。

      性格検査の対策方法

      性格検査の対策
      就活の性格検査において最も重要なのが、企業が求める人物像を理解し、一貫性を持って応えることです。

      対策としては、選考を受ける企業が求める人物像を事前に把握しておきましょう。「どんな社員が活躍しているか」という人物像に近い性格検査の結果であれば、選考通過の可能性も高まるかもしれません。

      また、性格検査の多くは200問以上で構成されています。その中で似たような質問がいくつかありますが、矛盾する回答をしてはいけません。事前に自己分析を行い、自分がどんな性格でどんな行動様式なのかを知ることで、一貫性をもった回答にすることができるでしょう。

      就活の適性検査で落ちる理由

      就活の適性検査で落ちる理由
      就活の適性検査では具体的な検査結果が通知されないため、なぜ落ちてしまったのかわからない就活生もいるでしょう。

      以下では、適性検査で落ちてしまう人の特徴を解説しています。

      時間配分ができおらず、未回答ばかり

      就活の適性検査は問題数に対して時間がとても少ないです。

      適性検査のテストの種類にもよりますが、設問ごとに時間制限が設けられていたり、全問に共通して時間制限がなされていたりします。解いている最中に時間切れで未回答のまま次へ行ってしまったり、最初の問題に時間をかけすぎて、後の問題が未回答のものばかりだと、確実に落ちてしまうでしょう。

      就活で適性検査を受ける場合には、自分が受けるテスト形式の時間制限を確認し、対策の段階で、1問に対する時間のかけ方をある程度想定しながら解くことが大切です。

      JOBマッチ担当者
      自宅のPCで受験するWebテスティング型の場合、形式や回答状況によって問題数が変化することも把握しておきましょう!
      テストの種類 制限時間と出題数
      SPI(テストセンター) 能力検査:35分(各問題ごとにも制限時間がある) 性格検査:30分

      *具体的な問題数は不明だが、正答率によって次問題の難易度が変化する

      SPI(ペーパーテスト) 能力検査:70分(言語30分/ 40問、非言語40分/ 30問)

      性格検査:40分/ 300問

      玉手箱 【言語】

      ■論理的読解/ GAB形式(15分/ 32問または25分/ 52問

      ■趣旨判定/ IMAGES形式(10分/ 32問)

      ■趣旨把握(12分/ 10問)

       

      【非言語】

      ■四則逆算(9分/ 50問)

      ■図表読取(15分/ 29問 または 35分/ 40問)

      ■表推測(20分/ 20問 または 35分/ 35問)

       

      【英語】

      ■論理的読解/ GAB形式(10分/ 24問)

      ■長文読解/ IMAGES形式(10分/ 24問)

      回答が矛盾していて一貫性がない

      回答が矛盾していて一貫性がないと適性検査で落ちてしまうことがあります。

      先ほども述べましたが、特に就活の性格検査では、性格や人となりの信頼性を担保するという理由で、同じような回答に対して複数の質問が設けられています。

      自分をよく見せようと嘘の回答をしてしまうと、結果的に矛盾した回答になってしまい、本当の性格を読み取れなくなってしまいます。性格検査では誇張や嘘は必要ないので、ありのままの自分を回答することが大切です。

      出題パターンに慣れていない

      就活の適性検査で落ちてしまう人にありがちなのが、出題パターンに慣れていないことです。特徴として、いくつもの問題集を解いて、1冊の問題集を使いまわしていない人に多いでしょう。

      就活の適性検査は特殊なテストですが、出題パターンを覚えると、数字や言い回しが変わっても応用できる問題がほとんどです。そのため、次々と新しい問題集に手を出すよりも、1冊の問題集を繰り返し解いて模擬練習をし、パターンを身につける方がより効果的な対策方法だと言えるでしょう。

      まとめ

      まとめ
      今回は、就活における適性検査の対策について解説しました。

      適性検査は能力検査と性格検査に大きく分けられ、それぞれに適合した対策が必要になります。また、適性検査にもいくつか種類があるので、特徴に合った対策を進めていきましょう。

      就活の適性検査は事前に対策をすれば、誰もが高得点を狙えます。この記事を読んで、検査当日に慌てないよう、じっくりと対策と訓練を行えると良いですね。

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