就活で選考を受ける際に必ずある面接。最近ではコロナの影響により、オンライン上で面接をする企業も増えてきました。
「就活の対面面接はある程度対策したけど、Web面接の対策って?」「就活のWeb面接で注意すべきことは?」といった悩みを抱える就活生も多いでしょう。
今回は、就活の無料相談支援を行っている「JOBマッチ」のコンサルタントある私がこの記事を担当し、Web面接における基本マナーと注意点について解説していきます。就活のWeb面接をうまく乗り切るためにも、しっかりと対策を行いましょう。
就活におけるWeb面接(オンライン面接)について
まず、就活におけるWeb面接(オンライン面接)とはどのようなものなのかを理解しましょう。
対面面接との違い
就活のWeb面接の主な特徴は、事前に企業から送られてくるメールに添付されているURLにアクセスし、リモートで面接を受けることです。zoomやTeamsなどといったWeb会議システムを利用します。
対面面接とは違い、カメラに映る胸上しか面接官に見えないため、表情にフォーカスされることになります。身振り手振りをしても画角に入らない場合には伝わりません。
Web面接の現状
就活では、コロナの流行をきっかけにWeb面接が広く採用されてきました。
就職みらい研究所『就職白書2023』によると、23卒の新卒採用で全体の72.6%の企業がWeb面接を実施したとあります。
Web面接は、就職活動における時間・距離の問題を解決し、効率的に採用活動を行えることから、今後も実施する企業が増えることが予想されるでしょう。
Web面接の流れ
就活のWeb面接の流れは以下の通りです。基本的には対面面接と変わりありません。
- 開始5分前に入室(企業からの指示に従う)
- 対面と同じように面接する
- お礼を言って退室
Web面接の流れを詳しく解説します。
①開始5分前に入室(企業からの指示に従う)
まず、面接開始時間の5分前には指定されたURLにアクセスしておきましょう。
開始時間と同時にアクセスすると、トラブルがあった際に対処できません。対して、早すぎても前の面接を行なっている場合がありますので、5分前が望ましいです。
また、企業からの事前のメールに入室時間についての案内がある場合には必ず従いましょう。「面接開始時間になったら入室してください」という企業もあります。
②対面と同じように面接する
面接が始まったら、挨拶と軽い自己紹介をしましょう。
就活のWeb面接では全て座ったままで問題ありませんので、カメラを見ながら「こんにちは。〇〇大学〇〇学部の〇〇と申します。本日はよろしくお願いいたします。」と、軽くお辞儀をしましょう。
そのあとは対面面接と同様に、面接官の質問に答えていきます。質問内容は対面と変わりありません。しっかりと対策を行いましょう。
オンライン上なので多少のタイムラグなどが発生してしまうかもしれませんが、気にせずに堂々と答えることが大切です。
③お礼を言って退出
就活の対面面接の退室の際にお礼を述べるように、Web面接でも最後に感謝の気持ちを伝えるのが大切です。
「これで面接は以上となります。」と言われたら「本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。」と挨拶しましょう。
面接官から「先に退出してください。」と言われたら「失礼します。」と述べて退出します。特に指示がない場合には、面接官が退出するのを待ってから退出するのがマナーです。
就活でWeb面接を行う前に確認すること
就活の対面面接とは違い、インターネット環境を用いて面接を行うため、事前準備が欠かせません。
以下についてしっかりと確認をした上で就活のWeb面接に臨みましょう。
面接をするのに適した場所・背景か
就活のWeb面接を受ける環境を整えるのはとても大事なことです。面接官への印象を左右する要因にもなります。
次の条件を満たしているかチェックしましょう
- 通信環境が安定している
- 周りの音が静かである
- 人の出入りがない
- はっきりとした声が出しやすい
- シンプルな背景
騒音が入ってしまったり、大きな声が出せない環境だと面接官が内容をうまく聞き取ることができません。
また、人の出入りがあると集中力に欠けてしまうのと、面接内容を聞かれることが企業のコンプライアンス違反となってしまう場合があるので、周囲に人がいない場所を選びましょう。
背景に関しては、まっさらな壁かカーテンが最も適しています。就活に関係のないポスターや写真は映り込まないように外しておきましょう。
カメラの高さ設定
カメラは胸から上が画角に入るように設定しましょう。証明写真のようなイメージです。そして、目線より少し高い位置にカメラを置くのがおすすめです。
就活のWeb面接は画面越しの面接なので、カメラを下の方に設置してしまうと、面接官を見下しているような印象になってしまうので注意が必要です。
明るさ設定
明るさは、顔全体がはっきりと映るように設定しましょう。部屋の明かりで足りない場合には、リングライトなどを使うのも得策です。
zoomなどではカメラ映りのテスト環境が提供されているので、事前に確認してみましょう。逆光で顔が暗くなってないか、自分の姿が綺麗に映るかなど要チェックです。
ネットへの接続環境
就活のWeb面接を円滑に進めるためには、ネット環境を整える必要があります。
通信環境が整っていないと、タイムラグが生じて面接官と噛み合わない状況が発生してしまったり、最悪の場合、回答が聞こえなかったりして結果を左右する事態を招きかねません。
通信速度をチェックしたり、同時接続している人がいないかチェックしましょう。
使用デバイス・ツールのチェック
就活のWeb面接に利用するPCやiPadなどのタブレット、スマホなどが正常に作動するかどうかをチェックしましょう。
カメラはもちろん、マイクやスピーカー、イヤホンの音量調整もしてください。特にマイク音量が適切に設定されていないと、いくら大きな声を出しても面接官に声が届かなくなってしまいます。
また、企業によっては就活のWeb面接にアプリやアカウントの作成が必要なケースがあります。必ず事前に使用ツールを確認してからWeb面接に挑みましょう。
トラブル時の緊急連絡先をチェック
万が一トラブルが起きてしまった際の連絡先を確認するのも大切です。
どんなに準備していても、オンライン上では思わぬトラブルが発生してしまうかもしれません。冷静に対処できるように緊急連絡先を控えておきましょう。
緊急連絡先は、就活のWeb面接の案内メールと一緒に送られてくることが多いので要チェックです。ない場合には、採用担当者につながる連絡先をメモしておくと安心ですね。
就活のWeb面接で好印象を与えるポイント
ここからは、就活のWeb面接で好印象を与えるポイントについて解説していきます。
対面面接とは少し異なるので、しっかり読んで理解してください。
カメラを見て話す・聞く
就活の対面面接で面接官の目を見ながら話すように、Web面接ではカメラを見ながら応答をするのが基本的なマナーです。
ついつい画面に映る相手の目を見てしまうかもしれませんが、相手に映る自分は他のところを見ているという印象になってしまいます。話す時も聞く時もカメラ目線を意識しましょう。
しっかりと光量を確保できる環境で参加する
就活のWeb面接で面接官に好印象を与えるためには、自分を明るく映すことが重要です。
太陽の光が入る窓の近くや適度な照明がある部屋など、しっかりと光量が確保できる環境で参加してください。
人の第一印象が会って3秒で決まるように、面接官の画面にあなたが映った瞬間に印象が決まります。なるべく明るくはっきりと映るように意識しましょう。
姿勢を正しく
胸上しか映らないとは言え、きちんとした姿勢はより良い印象を残します。
姿勢が悪いと態度が悪く見えてしまったり、暗いイメージが付いてしまいます。背筋を伸ばして手は膝の上に揃えるのがよいでしょう。
リアクションは大きめに
就活のWeb面接は画面越しのため、普段よりも暗い印象を持たれてしまう可能性があります。
元気よく明るい印象を与えるには、ハキハキと回答することとリアクションを普段より大きめにすることを意識しましょう。
身振り手振りをする場合には、画面内に収まるように意識するのも大切です。
対面面接以上の笑顔を心がける
就活のWeb面接は映る範囲が限定され、表情にフォーカスされるため、対面面接以上の笑顔を心がける必要があります。
明るく爽やかな印象を与えるためにも、緊張しすぎず柔らかい表情で挑みましょう。カメラチェックと同時に自分の表情がどのように映っているのかをチェックできると良いですね。
身だしなみを整える
就活の対面面接と同様にWeb面接でもしっかりと身だしなみを整えるのがマナーです。オンラインだからといって、多少手を抜いてもいいだろうという気持ちは捨ててください。
服装がスーツの場合、上だけ着ることは避けましょう。万が一面接で下の服装が映ってしまった時、印象が悪くなります。気合を入れる意味でも上下揃えた状態で面接を受けましょう。
また、髪型も後ろだけ寝癖がついているなどしないように注意が必要です。基本的に身だしなみマナーは対面面接と同様ですので事前にチェックしましょう。
メイクは血色感を意識
カメラを通すと表情がぼやけてしまったり、顔を明るく映そうとするとメイクが白飛びしてしまう可能性があります。
就活のWeb面接を受ける際には、シェーディングなどで輪郭をはっきりさせたり、チークやリップを工夫して血色感を出すことを意識しましょう。
Web面接を受ける上での注意点
就活のWeb面接はオンラインで行うので、比較的気楽に挑めますが、油断は禁物です。以下の注意点について気をつけましょう。
通知はOFFにしておく
就活のWeb面接が始まる前にパソコンやスマホの通知はOFFにしておきましょう。面接途中で通知音やアラームがなってしまうと印象が悪くなってしまう恐れがあります。
また、声で反応してしまうSiriもOFFにしておきましょう。面接の内容によってはSiriが作動してしまい、不測の事態を招いてしまいます。
事前に周囲にある全てのデバイスの通知設定をチェックしてください。
アカウント名やプロフィール画像に気をつける
普段使っているアカウントや学校のアカウントを使う場合、アカウント名やプロフィール画像に気をつけましょう。
アカウント名は、漢字フルネームが望ましいですが、企業からの指示がある場合には従ってください。画像は無しまたはシンプルな写真が好ましいです。
学籍番号の表記になっていたり、本名とは関係のない名前が入っていたりすると、面接官は誰なのか把握できなので注意しましょう。
面接官と話を被せない
就活のWeb面接はオンライン上のため、どうしてもトラブルが発生してしまいます。
特にラグの関係で、面接官と話が被ってしまったり、よく聞こえなかったケースが想定されます。
話を被らせないように、いつもよりゆっくり間を取って話すことを意識したり、話の最後に「以上です。」と付け加えることも会話がスムーズになる手段ですね。
よく聞こえなかった場合には、「すみません。通信状況が悪く話が途切れてしまい、うまく聞き取れなかったので、もう一度質問をおっしゃっていただけますか?」と言いましょう。真摯な態度で対応すれば評価には影響しません。
逆光はNG
光量を確保しようと太陽光の差し込む部屋で就活のWeb面接を受けるのは良いのですが、窓を背にすると逆光となり、顔がほぼ見えず、シルエットしか映らないという現象が起きてしまいます。
自分の後ろに窓がある場合にはカーテンを閉め、照明で正面から明るく照らすようにしましょう。
よくある質問
就活でWeb面接を受ける上でのポイントや注意点をよく理解することができたでしょうか。
以下ではWeb面接を受けるにあたって、よくある質問について解説しています。
スマホとパソコン、どちらが好印象?
就活のWeb面接を受ける際、スマホとパソコンどちらでも問題ないですが、パソコンの方が好印象を与える可能性が高いです。
パソコンは音声や通信が安定しており、画面も大きいので面接官がよく見え、対面面接同様の雰囲気で受けられるという利点があります。また、カメラが画面上部についているので、位置が調整しやすいでしょう。
zoomやTeamsは無料アカウントで大丈夫?
企業からWeb面接に使用するツールを指定された場合、無料アカウントでも大丈夫です。
zoomやTeamsは有料プランなどで会議の時間が伸ばせたり、他の便利機能を有効化させたりすることができますが、面接を受けるだけですので課金する必要はありません。
カンニングペーパーを利用してもいい?
就活のWeb面接では、できるだけカンニングペーパーの利用は避けた方が良いですが、どうしても不安と感じる人は利用を最小限にとどめましょう。
利用する場合には、文章をメモするのではなく、自分が伝えたいことの要点やキーワードを書き出してください。そしてそれを自分の言葉を使って話すことが大切です。
また、カンペはカメラの横につけておくのがオススメです。目線が下がってしまったり、会話のキャッチボールが不自然になったりしないように心がけましょう。
スピーカーかイヤホンどっちがいい?
ベストはマイク付きイヤホンです。
パソコンやスマホの内蔵スピーカーでも可能ですが、イヤホンを使うと外部の音を遮断することができるので、面接官の声が聞き取りやすくなります。顔がはっきりと見えるように、ヘッドフォンタイプは避けましょう。
マイク付きのイヤホンであれば、声を拾いやすく、外部の音が入りにくいという利点があります。
バーチャル背景は使ってもいいの?
就活のWeb面接に適した背景が見つからず、バーチャル背景の使用を検討する就活生もいるかもしれませんが、Web面接ではおすすめできません。
「簡単に部屋を隠せるじゃん!」と思われがちですが、単色背景にしないとうまく合成されません。背景にある本棚などの一部がうまく隠されないなどといった欠点があります。
ツールによっては使用できなこともあり、リスクが高いので使わないほうが良いでしょう。
途中でトラブルが起きたらどうすればいい?
オンラインの場合、どれだけ準備・対策をしても不測の事態は起こります。
「面接時間になったのに入室できない」「面接の途中で切れてしまった」など、何かトラブルが起きてしまった場合、とにかく焦らず冷静に対処することが大切です。
用意しておいた企業の緊急連絡先に事情を伝えつつ、再接続を試してみましょう。もし再度接続ができない場合には、日を改めてもらえないか交渉するのも一つの手段です。
企業側もWeb面接ならではのトラブルがあるかもしれないということは理解しているので、必要以上に落ち込まず、冷静に対処しましょう。
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まとめ
就活において、Web(オンライン)面接は今後も拡大が予想されるのでマスターしておきましょう。
Web面接は一度慣れてしまえば就活を効率的に進めることができます。今回紹介した基本的なマナーや流れ、注意点をしっかり覚えておくことが大切です。
画面越しにはなりますが、面接官の印象に残るようポイントを押さえて面接に挑み、内定を掴み取ってください。