就活の企業面接では高い確率で長所や短所について聞かれます。自己分析の結果、短所が「負けず嫌い」となった場合、就活の場ではどのように伝えるのがベストなのでしょうか。
今回は、新卒の就活生へ向けた求人紹介エージェントの「JOBマッチ」を担当する私が、就活で負けず嫌いの短所を好印象に変えるポイントと回答の仕方を例文付きで紹介します。注意すべき点や言い換え表現についても解説しているため、負けず嫌いの人は本記事を参考にしてみてください。
負けず嫌いの短所を持つ人の特徴
まずは負けず嫌いの短所を持つ人の特徴を3つ紹介します。
- 人の言うことを聞かない
- 勝ち負けにこだわる
- プライドが高い
人の言うことを聞かない
負けず嫌いの人は周りの言うことを素直に受け入れない傾向が強いです。
「自分の方が勝っている」「あの人には負けたくない」という気持ちが先走ってしまい、周りからの指摘を嫌がることが多々あります。チームワークが重視される場面においても、仲間のことよりチームが勝つことを優先してしまうあまり、チームの雰囲気が悪くなってしまうことも。
結果として「あの人とチームを組みたくない」と、敬遠されてしまうことも少なくありません。
勝ち負けにこだわる
負けず嫌いの人はとにかく勝ち負けにこだわります。勝つことがすべてと思っているのでしょう。
もちろん、勝負ごとの場面において勝つことは自分の自信やモチベーションアップにつながります。一定のレベルであればポジティブな人でいいなと思われるでしょう。
しかし、あまりにも勝ち負けにこだわり過ぎると、周りと温度差が生じてしまい孤立してしまうかもしれません。
客観的に自分を見つめ直しながら、相手に合わせる努力も必要です。
プライドが高い
プライドが高いのも負けず嫌いの人の特徴のひとつです。
勝ち負けに比重を置きすぎるため、他人から自分がどう映っているのかを過度に気にしてしまうのが理由と考えられます。
負けたくない相手に負けた場合、体面を保とうと言い訳をしたり、見栄を張ったりすることも。
そのことに気付いた周囲に気を遣わせてしまい「プライドが高くて接しにくい」と距離を置かれてしまいます。
負けず嫌いの性格を就活の短所として書くときの注意点
就活の場で負けず嫌いの性格を短所としても問題ありません。就活で企業が見ているのは、自分の性格を把握できているかどうか、そして短所とどう向き合っているかです。以下では、負けず嫌いの性格を就活の短所として書く場合の注意点を解説します。
- 負けず嫌いの言い換え表現を使う
- 「人に」ではなく「自分に」負けたくないとする方が高評価
- 改善に向けて努力していることをアピールする
負けず嫌いの言い換え表現を使う
就活の面接では自分の性格を負けず嫌いと言うだけではネガティブな印象になりかねません。
ポイントは負けず嫌いと主張しつつ、ポジティブな印象を持たれるような言い換え表現を使うこと。
- 向上心が高い
- 責任感が強い
- 粘り強い
- 努力を怠らない
- 結果を残すまで諦めない
まずは自分の中で把握できる短所について述べます。負けず嫌いな性格が周囲にどのような影響を及ぼすのか、実際のエピソードを交えた後、言い換え表現を使って仕事でどう活かせるかをアピールしましょう。
「人に」ではなく「自分に」負けたくないとする方が高評価
負けず嫌いは一般的に「人に負けたくない」というイメージが強く、就活においては協調性に欠けるといった判断になりがちです。
しかし、「人に負けたくない」ではなく「自分に負けたくない」とすればどうでしょうか。
一番負けたくないのは自分自身とすることで、周りとのトラブルも少なく、向上心が強い人だと高い評価を得られるでしょう。
改善に向けて努力していることをアピールする
改善のためにどのような努力をしているのか、アピールすることも大切です。短所を述べる際には具体的なエピソードや理由付けが必須ですが、それだけで終わらせるのは回答としてはやや不十分。
「周囲と協力するよう心掛けている」「人の指摘や注意点を受け入れるようにしている」など、改善に向けて努力していることが伝われば、好印象につながるでしょう。
負けず嫌いの性格の短所のNG表現
負けず嫌いを就活の短所とする分には問題ありませんが、伝え方を誤ってしまうと企業からマイナスのイメージを持たれてしまいます。以下では、負けず嫌いの性格を伝える際のNG表現を紹介します。
- 嫉妬深い
- 頑固
嫉妬深い
負けず嫌いを嫉妬深いと表現するのはNGです。
もちろん、相手に負けたくないと頑張る姿は好印象ですが、度が過ぎるとチームワークを乱す一因となるのではと敬遠されてしまいます。
嫉妬深いではなく、他人に負けない姿勢で取り組めるのような表現はOKです。
頑固
負けず嫌いを頑固と表現してしまうのもNGです。
頑固は融通が利かない印象があり、先輩や上司の手を焼いてしまうのではと判断されてしまいます。
負けず嫌いを頑固と表現するのではなく、粘り強く最後まで諦めないとするのはOKです。
就活のESや面接で使える例文3つ
ここからは就活のESや面接で使える例文を3つ紹介します。コツは自分のエピソードを盛り込むこと。短所について質問されたら基本的に結論から述べましょう。次に理由や具体例と順を追って構成を作っておくと、面接当日もスムーズに回答できるようになります。
就活で使える例文①アルバイト
私の短所は負けず嫌いで人からの指摘を素直に受け入れられないところです。
現在飲食店でアルバイトをしているのですが、先輩からの注意に腹を立ててしまい、そっけない態度を取ってしまいました。私のそんな雰囲気を察した周りにも気を遣わせてしまい、そのときの行動を深く反省しています。
翌日に先輩に謝罪をし、大事な人間関係を壊さずに済みました。御社に入社した際、先輩や上司の方から多くの指摘や注意を受けると思うため、素直に聞けるように仕事に励みたいと思います。
就活で使える例文②学校のテスト
私の短所は負けず嫌いなところです。
どんなささいなことも人に負けるのが嫌で、テストでも常に友人よりも高得点を取りたいと思っています。一度テストの点で友人に負けたとき、悔しさのあまり、友人に怒りをぶつけてしまったことがありました。すぐに謝罪し、友人は許してくれましたが、負けず嫌いも度が過ぎると人間関係を壊してしまうことを実感しました。
そこからは負けず嫌いな自分を直そうと、テストでは相手の点数を気にするのではなく、自分の点数を見るようにしています。自分自身を奮い立たせる方に切り替えることで、友人に嫉妬することもほとんどなくなりました。
御社に入社した際も、自分を奮い立たせながら業務に取り組みたいと思います。
就活で使える例文③部活動
私の短所は負けず嫌いなところです。
部活動ではバスケットボール部に所属しているのですが、チームの仲間が優れたパフォーマンスで注目を浴びると悔しいという気持ちが湧いてきてしまいます。そこで終わるだけならいいのですが、悔しさからチームワークを崩してしまったことがあります。
このままではいけないと気付き、そこからは頑張ったチームの仲間を見習い、自分の技術を磨くように心掛けています。御社に入社した際も、良い意味でライバルを探し、自分のパフォーマンスを向上していきたいと思います。
まとめ
就活で負けず嫌いの性格を短所とする場合、自分の気持ちを奮い立たせながら良い意味で負けず嫌いを発揮しましょう。
短所に関する面接対策や改善方法を知りたい人は以下の記事もおすすめです。ESや面接で使える短所・長所の伝え方のポイントやコツを解説しているので、合わせて参考にしてください。