ESや企業との面接の際に高い確率で聞かれるのが「あなたの就活の軸を教えてください」という質問です。
不動産業界を志望している就活生の場合、どのように答えるのが好印象に繋がるのでしょうか。
今回は、新卒の就活生を対象に求人紹介を行なっている「JOBマッチ」を担当する私が、不動産業界志望者の就活の軸の考え方を詳しく解説します。
注意すべきポイントや面接・ESで使える回答の例文も紹介しますので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
不動産業界の就活の軸の考え方
不動産業界を志望している場合、どのように就活の軸を考えればいいのでしょうか。以下では、不動産業界に対する就活の軸の考え方について解説します。
- 過去の経験から何をしたいかを考える
- 企業研究で理想の働き方を見つけ出す
- 複数の企業を比較する
過去の経験から何をしたいかを考える
最初に自己分析などで過去の経験を振り返ってみましょう。
その中でこれまでに自分が一番頑張ってきたこと、好きで続けてきたことなどをピックアップします。
自ら率先して努力した経験や培ってきた継続力は、自分にとって誇れるものであるはずです。
そんな過去の経験がどのように不動産業界に役立つか考えてみましょう。
例えば、長年続けてきたスポーツ経験は「営業での粘り強さ」となり、勉強に対する集中力の高さは「契約書など書類作りの正確性」に繋がります。
企業研究で理想の働き方を見つけ出す
社会に出て働くことは自分の生活を守ることに直結するため、理想の働き方を追求するのも大切です。
どのような環境であれば仕事を続けていけるのか考えてみましょう。
月収いくら以上あれば生活できるのか、その辺りは譲歩できないポイントになってくるはずです。
結婚や出産・親の介護などによる休暇制度が整っていれば、ライフステージが変わっても続けていけます。「知名度が高いから」「家から近いから」という理由だけではなく、自分が理想とする働き方が可能かどうかで就活の軸を定めましょう。
複数の企業を比較する
就活の軸が決まらない場合、複数の不動産業界を比較して決める方法もあります。
気になる不動産企業を2~3社ほどに絞り、入社したい順位を付けていきます。
1位になった理由はどこにあるのか、それこそが就活の軸に繋がるヒントとなるはずです。
「働く環境が良さそうだった」「休日が多いのが魅力的だった」「自分がやりたい仕事だったから」など、自分が求める価値観が見えてくるでしょう。
面接での回答を作成するときに注意したいこと
就活の軸を聞かれるのはESの中だけではありません。面接でも聞かれることが想定されるため答え方を考えておく必要があります。以下では、面接で回答するときの注意点を解説します。
- 結論から話す
- 求める人物像を把握しておく
- 深堀りされそうな質問に備えておく
結論から話す
まずは結論から話すことです。これはESに限った話ではなく、何事も「結論ファースト」を意識するのがポイントとなります。
「あなたの就活の軸を教えてください」と言われたら「私の就活の軸は~」と結論から順序立てて話しましょう。
面接官はさらに質問を重ねていくかもしれません。その際もパニックにならずに落ち着いて結論ファーストを意識すること。
求める人物像を把握しておく
不動産業界で求められる人材について事前に把握しておきましょう。
企業によって求める部分は異なりますが、不動産業界の特徴から以下のような人物像が求められるでしょう。
- 向上心が強い
- コミュニケーションスキルが高い
- 目標をコミットしようとする熱意がある
- フットワークが軽い
- 新しい知識を柔軟に吸収できる
不動産業界は人との関わりを欠かすことはできません。そのため、まずは高いコミュニケーションスキルが求められるでしょう。接客業のアルバイト経験などは高い評価に繋がります。
また、不動産業界は結果主義の風潮が強い部分もあるため、部活動などで結果を追い求めた経験も活きてくるはずです。
深堀りされそうな質問に備えておく
志望動機や自己PR、就活の軸については高確率で深掘りされます。想定される質問は以下の通りです。
- 「大学2年生で宅建を取得しました」→「その資格をどう活かそうと考えていますか?」
- 「事務方から会社の運営を支えたい」→「事務の中でも不動産業界を選んだ理由を教えてください」
- 「街づくりに携わりたい」→「あなたが理想とするのはどんな街ですか?」
不動産業界に限った話ではありませんが、面接では「なぜ」「理由は」「もう少し具体的に」と聞かれるのが就活のセオリーです。
【例文あり】不動産業界志望者が使える就活の軸一覧
不動産業界を志望する就活生が使える就活の軸一覧について紹介します。就活の軸の作成で苦戦している人は以下をヒントにしてみてください。
- 不動産業界で好印象を持たれる就活の軸一覧
- 不動産業界志望者の就活の軸の例文①都市開発のような大きなプロジェクトに参加したい
- 不動産業界志望者の就活の軸の例文②コミュニケーションスキルを活かしたい
- 不動産業界志望者の就活の軸の例文③住まいの悩みを解消したい
不動産業界で好印象を持たれる就活の軸一覧
- 快適に過ごせる住まいを提供したい
- お客様の人生の転換期を支えたい
- 都市開発のような大きなプロジェクトに参加したい
- 若手からキャリアアップを目指したい
- 向上心の強い仲間と働きたい
- 日本の家づくりを海外にも広めたい
- コミュニケーションスキルを活かしたい
- お客様に喜ばれる提案がしたい
- 住まいの悩みを解消したい
- 高い目標を持ちながら成長したい
不動産業界で就活の軸を考えるなら、どんな商品を扱っているのかリサーチしておきましょう。
不動産業界が扱うのは一戸建てやマンションなどの集合住宅だけではありません。商業施設や事務所、店舗、ビルなどさまざまです。
また、不動産業界という特徴柄、扱う商品価格も高額になりがちです。高い金額の商品を扱う使命感や責任感、向上心の強さも評価の対象になります。
不動産業界志望者の就活の軸の例文①都市開発のような大きなプロジェクトに参加したい
私の就活の軸は都市開発のような大きなプロジェクトに参加することです。
駅前開発や大型商業施設の開発に関わりたいと考えています。御社はデベロッパー事業にも力を入れていると伺っています。実際に私の地元の最寄り駅でも御社が再開発事業に携わっていることを存じており、当時から自分も街づくりに名を連ねる一員として活躍することに憧れを抱いておりました。
大きなプロジェクトはそれなりに苦労も付きものだと思っていますが、小学生の時から続けている野球で鍛えた精神力を存分に発揮したいと考えています。
一戸建てやマンションを売るのではなく、大きなひとつの街づくりに参加したいという熱意が伝わる就活の軸となっています。
野球で鍛えた精神力の強さも選考で高評価に繋がりやすいでしょう。
不動産業界志望者の就活の軸の例文②コミュニケーションスキルを活かしたい
私の就活の軸は持ち前のコミュニケーションスキルを活かせる会社で働くことです。
私は人から頼られることが多く、聞き上手だとよく友人から言われます。不動産の仲介営業は、私の持ち前のコミュニケーションスキルと傾聴力を活かせると思っています。
現在は宅建とマンション管理士の資格取得に向けて勉強中です。仲介の仕事だけではなく相続関係など、幅広いお客様の悩みに寄り添える営業になるために努力を続けていく所存です。
コミュニケーションスキル=人と話すのが上手と思われがちですが、話を聞くのに長けている「傾聴力」は不動産業界でも強い武器になります。
不動産関連の資格取得を前向きに考えている点も面接官から印象良く思われるでしょう。
不動産業界志望者の就活の軸の例文③住まいの悩みを解消したい
私はお客様の住まいの悩みを解消することを就活の軸としています。
私は大学入学と同時に上京し、初めて一人暮らしをすることになりました。親の都合から部屋探しをすべて一人で行なったのですが、そのときに担当してくれた営業の方が親身になってくださり、その時から不動産の仲介営業に興味を持つようになりました。
御社の〇〇店の▲▲さんという営業さんです。御社が企業理念としている「すべてはお客様の快適な住まいのために」の言葉にも感銘を受け、お客様の住まいの悩みを解消できる営業になりたいです。
自分の経験から不動産の仲介営業に憧れを持つようになったと理由付けが明確になっています。
会社の企業理念についてもリサーチできており、採用後はどんな営業になりたいか目標を持っている点も高評価です。
記事まとめ
今回は不動産業界の就活の軸について解説しました。
不動産業界の就活の軸を見つける際は、過去の経験を洗い出し、理想の働き方を考えるのがポイントです。
実力主義の風潮が強いこと、コミュニケーションスキルが欠かせない点から、その辺りをアピールできる経験や強みがあると良いでしょう。
以下の記事では就活の軸作りをより詳しく解説しています。あなたの強みを活かせる内容なので、こちらも就活対策の参考にしてみてください。