自己分析を始めた就活生の中には自身の短所として飽きっぽいを挙げる人も多いのではないでしょうか。
その中でも「就活の短所として飽きっぽいを答えても平気?」「飽きっぽいはマイナス評価に繋がる?」などと、就活の場で短所を飽きっぽいと答えることに不安を感じている方も多いでしょう。
今回は、就活生の無料相談支援を行っている「JOBマッチ」を担当している私がこの記事を担当し、飽きっぽい人の特徴や就活の場で短所を飽きっぽいと答える際のポイントを解説していきます。
飽きっぽい性格とは?
そもそも飽きっぽい性格とは、物事に興味を持っても、すぐに退屈さや嫌気を感じ、やる気を失いやすい性格のことを指します。
また、好奇心旺盛なことが多く、長期的なやる気を維持することが困難で、変化を好みます。結果をすぐに求めるタイプなので、熱しやすく冷めやすい性格で、集中力の持続力が課題です。
飽きっぽいという短所を持つ人の特徴
好奇心旺盛で常に刺激を求める
飽きっぽい人は、見たことのないものや経験したことのないものへの関心が高く、常に新しい情報を探しています。新しいことへの感覚が鋭敏で、新たなものへ飛びつくと、今まで夢中だったものもあっさりとやめてしまいます。
魅力を感じる対象が次から次へと変わっていってしまい、自分のやる気も変化してしまうことが、飽きっぽいという性格の特徴の一つです。
広く浅く物事を行う
刺激を求めて様々なことに手を出すことから、何事も幅広くこなせる一方で、一つの物事を究めることは困難です。自分の興味がやる気の全てなので、興味が他に移ってしまえば納得のいくレベルまでマスターしなくても、次から次へと新しいことに取り組んでしまいます。
見方を変えれば、飽きっぽい性格の人は、オールラウンダーとして幅広い経験をしていると言えるでしょう。
フットワークが軽く行動力がある
飽きっぽい人は好奇心旺盛なだけでなく、実際に行動に移すのが早い傾向があります。自分の素直な気持ちに従って行動をし、様々な経験を積むことによって豊かな感性が磨けるでしょう。
また、興味・関心のあることを躊躇せずに挑戦できる行動力は、仕事においても良い原動力となりそうです。
就活の短所として書くときの注意点
就活の短所として飽きっぽいを書くことはもちろんOKです。
ですが、就活においてマイナスの印象で終わらせないよう、いくつか注意点があるのでチェックしてください。
言い換えてみよう
まず、一番大事なのは「飽きっぽい」という性格を言い換えて伝えることです。飽きっぽいという性格はぼんやりとしたイメージにすぎず、具体的なイメージが採用担当者には伝わりづらいです。
そこで、「飽きっぽい」を別の表現に言い換えることによって表現の幅が広がり、より魅力的な自分をアピールすることができるでしょう。
以下は「飽きっぽい」の言い換え表現の一覧です。自分のエピソードに照らし合わせて適切な言い換えの参考にしてみてください。
- 興味の移り変わりが早い
- 物事が長続きしない
- 気分屋である
- 継続力がない
- 熱しやすく冷めやすい
- すぐに新しいものに手を出してしまう
- 一つのことに集中することが苦手
PREP法を用いて具体的なエピソードを伝える
PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の流れで情報を伝える文章構成のことです。端的に物事を整理して伝えることができるので、就活に限らず様々な場面で有効なテクニックです。
PREP法を用いて具体的なエピソードを伝えることで、話に説得力が生まれ、採用担当者にも分かりやすく伝えることができますね。過去の実体験を伝えることによって具体性が増し、結論に厚みを持たせることができ、好印象を与えられます。
短所の補い方を伝える
採用担当者はただ単に就活生の短所を聞いている訳ではありません。「就活生自身の持つ課題をどう克服、改善していくのか」という部分に着目しています。
飽きっぽいという性格を改善するための努力や実践していることを伝えることで、課題を克服して成長しようとしている前向きな姿勢をアピールできるでしょう。
飽きっぽい短所のNG表現とその理由
就活で短所として飽きっぽいを伝えることはOKですが、表現方法に注意しなければ、採用担当者にマイナスイメージを与えてしまう恐れがあります。
以下の2つのNG表現をしないよう、注意しましょう。
- ネガティブな表現
- 具体性のない表現
1.ネガティブな表現
ストレートに飽きっぽい性格だとネガティブな表現で伝えるのはNGです。定義が曖昧で印象に残らず、むしろマイナスイメージになってしまうでしょう。
解決方法は、先程も述べたように、人柄がイメージしやすい言葉に言い換えて伝えましょう。弱点や欠点である短所をそのまま伝えてしまうと、ネガティブに捉えられてしまうので、できるだけポジティブな表現にすることでマイナスイメージを軽減することができます。
また、就活で短所を伝える際に「〜できない」「〜が嫌い」といった断定表現は、マイナスイメージを持たれてしまうので他の言葉に言い換えましょう。なるべくポジティブ表現を使うことで今後の改善の期待値も高くなり、長所につながるアピールに変換できる可能性もあります。
2.具体性のない表現
以下のような文は具体性が含まれておらず、非常に内容の薄い話になってしまっています。
私の短所は飽きっぽい性格です。
学生時代には様々なことについて挑戦してきましたが、中々長続きをすることが難しく、苦労してきました。
しかし、これから社会人として働く上で、この短所は改善する必要があると考えたので、何事にも目標を立て、その目標達成に向けて努力し続けることを意識し、飽きっぽい性格を改善しようと試みています。
この習慣を定着させることで私の飽きっぽい性格を改善し、御社への入社後も目標設定を常に行い、精一杯働きたいと考えております。
先程も述べたように、自分の過去の実体験などの具体的なエピソードと関連づけて伝えることで、採用担当者に伝わりやすい内容になるでしょう。具体性を持たせることは、就活のESや面接において強く意識するべきポイントです。
就活のESや面接で使える例文3つ
ここからは就活のESや面接で使える例文を3つ紹介します。
就活で使える例文① |部活動編
私の短所は一つの物事が長続きしないところです。
高校の時にサッカー部を途中でやめてしまうなど、ある程度のレベルまでいくと、他のことに興味が湧いてしまい、最後までやり抜くことができないこともありました。
そういった好奇心旺盛な性格もあり、小・中・高・大では全く別のスポーツに挑戦していましたが、大学で行ったバレーボールでは細かい目標をたくさん設定するようにしました。基礎技術はもちろん、他者とのコンビやチームとしてできることをその都度考えて、目標達成のための努力をしました。そうすると、「物事を究めると面白い面がたくさん見えてくる」と感じるようになりました。
長続きしにくいという短所から学んだ、チャレンジ精神や物事を追求することの面白さを活かして、多岐にわたる事業を展開している御社に貢献したいと考えております。
就活で使える例文②|アルバイト編
私の短所は興味の移り変わりが早いところです。
大学生になって始めたアルバイトも飲食店やアパレル、スーパーのレジ打ちなど、様々な職種を経験しました。すぐに新しいことに興味が湧いてしまうことがよくあります。
私は、好奇心が強いことは長所だと考えるため、その長所を活かして様々な経験をし、選りすぐりで新しい情報やサービスを提供できるように心がけています。実際に、アパレルでのアルバイト経験を活かして、飲食店の接客業では、お客様の年齢に応じた提案をすることができました。
この経験を活かし、御社への入社後はより良いサービスの提供のために、自ら進んで様々なことへチャレンジしたいと思います。
就活で使える例文③|プライベート編
私の短所は継続力がないところです。
私は、ギターやピアノをはじめ、料理やサッカーなど幅広い趣味があります。興味の湧いたものには手を出さないと気が済まず、全て完璧な状態にすることなく、中途半端の状態になってしまうことが多いです。
しかし、松岡修造さんの「100回叩くと壊れる壁があったとする。でもみんな何回叩けるかわからないから、90回まで来ていても途中で諦めてしまう。」という言葉に出会い、一つのことをしっかり継続して究めようと思いました。今では料理という趣味に没頭し、週に3日ほど母親に代わって夜ご飯を作るなど、継続的に取り組んでいます。
入社後はこの経験を活かし、知識とスキルを吸収して更に自分の力を高め、御社の発展に貢献していきます。
まとめ
今回は就活のESや面接で、短所として飽きっぽいと答える際のポイントや注意点について解説しました。
何よりもポジティブな表現に言い換え、具体的なエピソードを交えて伝えることが重要です。自分の短所をうまく伝えられるように事前にしっかりと準備をしましょう。
最後に、以下の記事で就活の面接やESで短所をうまく伝えるポイントを解説しています。合わせて参考にしてみてください。