就職活動のガクチカで「ゼミでこれを頑張りました」とアピールする就活生は多いでしょう。しかし、大学生の全員がゼミに入っているとは限りません。
ゼミに入ってない場合、就活で不利になってしまうのでしょうか。
新卒の就活生を対象に求人紹介を行なっている「JOBマッチ」を担当する私が、ゼミに入ってない就活生は不利になるのかを詳しく解説します。
ゼミのメリットやデメリット、ゼミに入ってない人が面接でアピールできるポイントにも触れているので本記事を参考にしてみてください。
就活でゼミに入ってないのは不利になる?
結論から申し上げますと、ゼミに入ってないからといって就活で不利になることはありません。
採用担当者が見ているのはどんな経験をしたかではなく、努力の過程です。
努力の過程をアピールしやすいことから、多くの就活生がゼミの内容を挙げますが、ゼミにこだわる必要はありません。
ゼミに所属していない人は他にアピールできる点を採用担当者に伝えましょう。
入らないメリット
大学生ならゼミに入っておくべきという考えが根付いている一方、ゼミに入らないメリットは複数あります。以下ではゼミに入らないメリットを解説します。
- 自分の時間を増やせる
- 学業の負担が減る
自分の時間を増やせる
まずは自分の時間を増やせることです。ゼミへの時間を削減できた分、部活動やサークル、アルバイト、資格取得などの自分がやりたいことに時間を費やせます。
ただし、自分の時間を増やせる=自由に遊べるというわけではありません。就活で不利にならないよう、有意義な時間を過ごす必要があります。
学業の負担が減る
学業の負担が減るのも大きなメリットのひとつ。ただでさえ大学生活は忙しいものです。普段の講義に加えてレポート提出もあり、そこにゼミ活動が加わると精神的に参ってしまう学生も少なくありません。
自分の生活を犠牲にしてまでゼミの活動をするべきかと聞かれたら、難しいといえます。学業の負担を少しでも軽くしたいなら、無理にゼミに所属する必要はないでしょう。
入ってないデメリット
ゼミに入らないメリットがある一方、デメリットもあります。以下では、ゼミに入ってないデメリットを解説します。
- 就活の情報が手に入りにくい
- 交友関係が狭まってしまう
就活の情報が手に入りにくい
ゼミに入ってないデメリットは就活の情報が手に入りにくいこと。ゼミは研究内容によって専門知識が身に付くだけではなく、教授や先輩から就活のノウハウを入手することができます。
就活は個人戦ではありますが、長い就職活動を勝ち抜くためには他の人の力も欠かせません。ゼミに入ってない場合、有力な情報を逃すこともあり、その意味では就活に不利になるといえるでしょう。
交友関係が狭まってしまう
ゼミに入ってないと交友関係が狭まりがちに。大学は中学や高校のようにクラス編成がなく、ゼミやサークルを通じて人間関係を築く必要があるからです。
人と接する機会が自然と減少するため、大学生活で人間関係を重視する人には物足りなさを感じてしまうでしょう。
ゼミに入ってない人が就活で注意するべきこと
ゼミに入ってない人は就活でどんな点に注意すべきなのでしょうか。以下では、就活で気を付けるポイントを解説します。エントリーシートの書き方や例文にも触れているので参考にしてみてください。
- ゼミに入っていたと嘘を付かない
- ゼミに入ってない理由を明確にしておく
- ゼミ以外で取り組んだ内容をESに書く
ゼミに入っていたと嘘を付かない
就活で絶対にやってはいけないのは、ゼミに入っていたと嘘を付くことです。
本人は完璧に話を作ってきたつもりでも、企業の採用担当者は面接のプロです。就活生のちょっとした挙動で嘘を見抜きます。質問を深堀りしていくうちに話の矛盾にも気付かれてしまうため、絶対に嘘は止めましょう。
嘘がバレると当然のことながら合否にも大きく影響されます。自分を大きく見せるより、ありのままを評価してもらうことの方が大切です。
ゼミに入ってない理由を明確にしておく
ゼミに入ってないことが就活では不利になりにくいですが、採用担当者からゼミに入ってない理由を質問されるケースがあります。
そのため、なぜゼミに入っていないのか、明確な理由を用意しておきましょう。
【NG例文】
【OK例文】
ゼミに入ってない理由をポジティブなものにするだけで、面接官からの印象も変わります。
ゼミ以外で取り組んだ内容をESに書く
エントリーシートにはゼミの記入欄がありますが、ゼミに入ってない場合はゼミ以外で取り組んだ内容を記入しましょう。ただし、ゼミに所属していない場合は空欄で構わないといった記載があれば、無理に何か書く必要はありません。
書き方のポイントはゼミ以外で取り組んだ内容を具体的に書くこと。空欄のまま提出すると志望の意欲がないと思われてしまいます。サークルやインターンシップ、部活動など、何に打ち込んできたのかをアピールしましょう。
ゼミに入っていない人が面接でアピールできること
ゼミに入ってない人は面接で何をアピールすればいいのでしょうか。以下では、ゼミに入ってない人がアピールできることを解説します。
- サークル
- インターンシップ
- 資格取得
- 部活動
- 海外留学
サークル
サークルは一般的に学生たちが自ら立ち上げ、課外活動を行います。部活動のような顧問がいなく、大学の認可もない分、自由に活動できるのがメリットです。
ただ、その分リーダーやイベント係を自分たちで分担する必要があり、自主的に動くという点においては、十分なアピールポイントとなるでしょう。
サークルの内容にもよりますが、ひとつのプロジェクトを完成させたり、イベントに関わったりといった経験は企業活動にも通じる部分があります。その点を上手に採用担当者に伝えましょう。
インターンシップ
インターンシップも面接でアピールできます。
2025卒からは条件をクリアすれば、インターンシップの学生情報を直接採用に活用することが認められるようになりました。
そのため、インターンシップで十分な情報や学びを得られれば、就活にも有利に働くでしょう。
資格取得
資格取得は努力の過程が結果につながりやすいため、面接でアピールできることのひとつです。
ゼミに所属していない分、資格取得の勉強時間に充てることができます。簿記やパソコン、英検、TOEICなど、業務に直結する資格は積極的にアピールしていきましょう。
部活動
部活動に打ち込んだ経験もアピールできます。
ゼミ同様に集団生活を過ごす部活動は、周りの人から良い刺激を受け、一回りも二回りも成長できるでしょう。また、大会などで努力したことや大変だったことをエピソードとして盛り込めば、説得性も増します。
海外留学
海外留学は得るものが大きく、アピールポイントとしては十分です。感染症流行の影響もあり、なかなか第一歩が踏み出せないかもしれませんが、今は短期留学もあります。近場の国や短期留学がしやすい国を選んで前に進んでみましょう。
特に留学での経験はコミュニケーションスキルや問題解決能力をアピールできます。身に付けた英語スキルも、志望する企業や業種によっては役立つでしょう。
まとめ
就活ではゼミに入ってないと焦る人がいるかもしれませんが、他でアピールできるポイントがあれば問題ありません。
採用担当者が見ているのは、何をしたではなく、努力の過程だからです。
ゼミに入っていないことで自分の時間を増やせる他、学業の負担が減るのは大きなメリットといえるでしょう。
ゼミに入ってない分、サークルやインターンシップ、部活動など、就活でアピールできることを増やしておくのが得策です。大事なのは学生生活の中でどのような経験をして、努力をしてきたかどうかです。
ゼミ以外の経験で人間力を高め、就活の場で上手にアピールしていきましょう。
以下の記事では面接の流れや効果的にアピールする方法をご紹介しています。あわせて参考にしてください。